京都大学での1型糖尿病治験、iPS細胞による新たな希望の第一歩
京都大学で始まったiPS細胞由来の糖尿病治験
2025年4月15日、京都大学医学部附属病院は1型糖尿病の治験において、iPS細胞由来の膵島細胞シート「OZTx-410」の移植を行ったことを発表しました。この治験は医師主導のもので、初めての症例において良好な経過が見られており、今後の展開が期待されます。
この治験において重要な役割を果たしたのが、オリヅルセラピューティクス株式会社(以下OZTx)です。OZTxは今回の製品OZTx-410を提供し、1型糖尿病に対する新たな治療法の可能性を示しています。特に注目すべきは、膵島細胞の大規模生産とその安定的な培養を実現した技術です。
高効率培養装置の重要性
佐竹マルチミクス株式会社(以下、当社)は、OZTxと共同で新規細胞治療法開発を目指し、高効率の連続培養システムを進めてきました。このシステムは2022年にS-RACMO株式会社に導入され、実際の生産環境で採用されるようになりました。この連携により、膵島細胞の培養効率が飛躍的に向上し、その結果、OZTx-410の製造プロセスにおいても当社の培養装置が使用されました。
iPS細胞研究の背景
本治験製品は、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団で確立されたiPS細胞ストックを原材料としており、そのための製造プロセスには、複数の企業が協力しています。このように、多様な企業の知見が集結することで、最先端の技術が実現されているのです。特に当社が開発した高効率連続培養システムは、膵島細胞を大量かつ安定的に培養可能で、医療現場での利用が期待されています。
東洋製罐グループホールディングス株式会社が開発したウェルバッグも重要な役割を果たしています。この技術により、均一な膵島様細胞の生産が可能となり、大規模生産が実現しています。また、S-RACMO株式会社でも製造が進められており、これらの連携が治療法開発のスピードを加速させています。
今後の展望
今後も佐竹マルチミクスは、高効率な培養装置の開発を続け、研究機関や大学、企業との連携を強化することで、技術を社会に実装することに貢献してまいります。このような新しい治療法が一定の成果を上げることで、1型糖尿病患者にとって希望の光となる日が訪れることを願っています。
詳細情報については、各社のニュースリリースをご参照ください。さらに、開発した技術の詳細についての問い合わせは当社までお気軽にどうぞ。
会社情報
- 会社名
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佐竹マルチミクス株式会社
- 住所
- 埼玉県戸田市新曽66番地
- 電話番号
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048-433-8711