3月12日、パルシステム連合会はオンラインイベントを開催し、参加者400人以上が映画「生きて、生きて、生きろ。」を観賞し、その後のトークセッションに参加しました。このドキュメンタリーは、東日本大震災と原発事故によって影響を受けた福島県の人々や医療従事者の姿を描いています。
映画に登場した米倉一磨さんは、精神科認定看護師として被害者の心のケアに取り組んでおり、特に「遅発性PTSD」について強調しました。この症状は、災害から時間が経過してから発症し、福島県内では依然として多発しています。さらに、若者の自殺率や児童虐待が増加しているという厳しい現実も触れられました。
米倉さんの語る心のケアの手法は、被害者が自分自身の心境を語ることへの不安を和らげることにあります。彼は「はじめは必ず『大丈夫』と言う」と言い、支援が必要な人々に寄り添う重要性を訴えました。
また、トークセッションには支援を受けた男性も登場し、自身が原発事故後に家族を失い、アルコール依存症になるまでの心の葛藤を語りました。彼は支援を受けることで人生が変わり、介護福祉の仕事を始めようとしていると報告しました。「現実を完全には受け止められないが、今は生かされていると感じる」と彼は述べ、参加者から祝福の声を浴びました。
イベントでは、参加者から「お酒をやめるにはどうすればいいか?」という質問も飛び出し、男性は「実は月命日だけ飲んでいる」と明るく答える一幕もありました。米倉さんは、孤立している人々に対しては「心配してくれる人がいる」というメッセージの重要性を伝え続けていくことが大切だとアドバイスしました。
このイベントを通じて、福島の現状、そして心の傷とどう向き合うかについて多くの思索が生まれました。15年が経てども完全に癒えない心の傷に対し、どのように向き合っていくべきか、参加者の心に深く響く時間となりました。これからもこのような議論が続くことが期待されます。