富裕層の相続対策、過半数が未着手の現実
最近、富裕層や企業の経営者を対象に行われた調査が注目を集めています。この調査は株式会社青山財産ネットワークスが実施したもので、経営者504名と関東地域の富裕層400名を対象に、資産に対する意識を探りました。結果、相続対策を「何もしていない」と回答した割合が全国で56.2%、関東では43.8%に達し、両者合わせて50.7%が未着手であることが明らかになりました。これは、富裕層が資産に対する準備を十分に行っていないことを示しています。
調査によると、相続対策を行う動きは60代からが主流で、48.9%がこの年齢層での取り組みを始めています。70代や50代から開始するケースもありますが、早期の対策が求められる中でこの傾向は気になるところです。
相続税についての不安も高まっています。全国の経営者の中で47.5%、関東の富裕層では46.4%が相続税に対する懸念を抱いていることがわかりました。特に地価の上昇により、評価額が増加し、納税資金の不足が問題視されています。さらなる資産形成が求められる中で、相続税負担への意識がとても重要です。
主な調査結果をさらに詳しく見ていきましょう。
調査結果の詳細
1.
相続対策に未着手な人の割合
- 全国経営者の56.2%、関東富裕層の43.8%が「何もしていない」と回答。これは相続対策に対する意識の欠如を示します。
- 前回の調査と比較しても、全国経営者で61.8%から56.2%に、関東富裕層が50.8%から43.8%と減少してはいますが、依然として高い水準です。
2.
相続対策の開始年齢
- 最も多いのは60代で次に70代が続きます。高齢期に入ってからの着手が中心であることから、今後の資産形成を考える上でも早期の準備が求められます。
3.
家族との相続についての話し合い経験
- 全国経営者の40.1%、関東富裕層の50.3%が家族と話し合った経験があると回答しており、意識の変化が見られます。しかし、依然として半数以上が未経験で、心理的な抵抗感が引き続き課題です。
4.
相続税に対する不安感
- 単純な資産対策だけでなく、非課税制度の活用や生前贈与など手段を模索する必要性が強まります。
5.
財産観の変化
- 調査結果では「不動産」「現金」「有価証券」が上位にランクインしています。富裕層の意識が流動性の高い資産重視に変わりつつあり、具体的な対策を実行に移すことが重要です。
結論
この調査結果から、富裕層の相続対策が多くの人にとって手つかずの状態であることが浮き彫りになりました。特に60代以上からの行動開始が見られるものの、未着手層が過半数を占めることは、迅速に準備を行う重要性を示しています。相続税についても懸念が高まっているため、専門家と連携し、早急に対応することが求められる時代と言えるでしょう。