ゲーム内広告調査が明らかにした現代生活者の意識変化と購買意欲
はじめに
株式会社博報堂DYホールディングスと株式会社ARROVAが実施した「インゲーム広告調査」は、ゲームやメタバースのコンテンツ内に表示される広告が、生活者にもたらす効果についての意識を探る重要な成果を示しました。この調査は、全国の15~49歳の生活者3,000人を対象としており、広告がどのように購買意欲を喚起し、コミュニティ内でのクチコミ拡散を促すのかに注目しました。
調査結果の概要
インゲーム広告の認知度
調査によると、インゲーム広告の認知度はスマホゲームやソーシャルVRユーザーの約8割、ゲーム系メタバースユーザーでは約5割に達しました。この結果は、インゲーム広告が生活者にとって十分な存在感を持っていることを示しています。特に、ゲームやメタバース内のコンテンツは、そこに表示される広告を自然な形で受け入れられる土壌を持っていることが分かりました。
購買意欲の喚起
インゲーム広告がもたらす購買喚起度は、従来のデジタル広告と同等かそれ以上の効果を発揮します。ソーシャルVR内に表示される広告は、特に高い拡散率を見せここでの広告の効力は特筆すべきものです。ゲームの空間内における壁や看板、建物に表示される広告は、従来のアプリ内バナー広告よりも約1.7倍の購買喚起度を示しました。このことから、ゲーム空間での広告がいかに有効であるかがうかがい知れます。
広告の受容性
広告接触後のユーザーの反応はポジティブであり、特にゲーム内での広告に対する不快感は極めて低い結果が出ています。スマホゲームユーザーにおいては「しつこい・不快」と感じる割合は11.3%であり、アプリ起動中のポップアップ広告の19.4%を大きく下回っています。これにより、ゲーム空間における広告が、プレイを中断させずに受容されやすいことが伺えます。特に、ゲームの世界観とマッチしている広告には高い同意率が見られます。
ペルソナ分析
インゲーム広告に接触しているユーザーの行動や特性を分析したところ、各カテゴリごとに明確な特徴が浮かび上がりました。
スマホゲーム内広告接触層
スキマ時間を活用してサクッと楽しむ若年男性会社員が中心で、SNSの利用頻度は高いものの、広告からの購買傾向はやや低いことが分かりました。
ゲーム系メタバース内広告接触層
RPGやアクションを好む学生や子持ちの社会人が中心で、精神的なリフレッシュ目的でゲームをプレイする傾向があります。この層は、店頭やデジタル広告からの影響を強く受けやすいです。
ソーシャルVR内インゲーム広告層
VRやAIなど新興技術に興味を持つ20代後半の男性が多く、テクノロジーに対する関心が高いのが特徴です。トレンドの情報収集にも敏感で、自身で情報を発信しようとするクリエイター気質を持っています。
総括
今回の調査結果は、インゲーム広告が高い認知度を持ち、生活者に対して効果的な広告媒体であることを示しています。今後もデジタル広告市場において、インゲーム広告の効果測定や運用方法の検討が必要です。博報堂DYグループとARROVAでは、今後の市場拡大と新たな広告商品開発に向け、引き続き研究を進めてまいります。