「書けないレシート」
2016-04-19 13:00:02
非識字者支援の新しい試み「書けないレシート」とは?
非識字者支援の新プロジェクト「DONATE YOUR SIGNATURE」
公益社団法人日本ユネスコ協会連盟が開始した新たな募金プロジェクト「DONATE YOUR SIGNATURE」が、2016年4月20日から新宿のLibrary Bar「The OPEN BOOK」で展開されています。このプロジェクトは、世界中に非識字者が存在することに対する理解を深める一環として、普段私たちが何気なく行っているレシートへのサインを通じて実施されます。
サインが書けない体験
プロジェクトの特徴は、クレジットカード決済時に通常のレシートにサインをする代わりに、「書けないレシート」にサインを求められることです。このレシートには「名前が書けない人がいます」といったメッセージが記載され、寄付を呼びかけています。具体的には、レシートには「識字率向上のために¥500を寄付しませんか?」という一文が添えられ、寄付したい人はチェックボックスに印を入れることで募金が可能です。
このユニークなアイデアは、多くの言葉を読み書きできる日本に暮らす人々にとって、非識字の問題についての気づきを促すことを目的としています。日本では識字率が非常に高いため、非識字者の存在が遠い世界の事象に思えるかもしれません。しかし、このプロジェクトを通じて、多くの人々が「他者の視点」を理解する機会となることでしょう。
Library Bar「The OPEN BOOK」の魅力
このプロジェクトをパートナーとして展開するLibrary Bar「The OPEN BOOK」は、直木賞作家・田中小実昌の孫である田中開氏がオーナーを務めています。母国での読み書きの重要性を広める活動としてこのプロジェクトに参画し、自身の店舗を通じて非識字問題への意識を高めています。
田中氏は、「僕は日本の高い識字率にいるため、文字が読めず書けない人がいることを理解していなかった。自分が所有しているこの場所で、少しでも多くの人に気づいてもらいたい」とコメントしています。彼の想いと共に、訪れる人々も非識字者への理解を深めることが期待されます。
教育支援活動への寄付
「DONATE YOUR SIGNATURE」に寄付された資金は、途上国の教育支援活動「世界寺子屋運動」へとつながります。この運動は、教育の機会に恵まれない子どもたちに学びの場を提供することを目的として、1990年から始まりました。募金や寄付を通じて、アフガニスタン、カンボジア、ネパールなどで実施されており、これまで130万人以上に教育の機会をもたらしてきました。
インターネット募金も実施
プロジェクトは、Library Bar「The OPEN BOOK」での体験的な寄付活動に加え、プロジェクトサイトでのインターネット募金にも力を入れています。インターネットを通じて、全国どこからでも支援を広げることが可能となり、より多くの人々がこの非識字問題について考える機会を増やすことが狙いです。
終わりに
「書けないレシート」を通じたこの新しい募金活動が、非識字者の存在を身近に感じてもらい、彼らへの支援の輪を広げるきっかけになることを願っています。日本ユネスコ協会連盟の活動と共に、未来を担う子どもたちのための支援が広がっていくことを期待しています。
会社情報
- 会社名
-
公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
- 住所
- 東京都渋谷区恵比寿1-3-1朝日生命恵比寿ビル12F
- 電話番号
-
03-5424-1121