セメントタンカー新造船 起工式の概要
2024年9月18日、山口県の富士海運株式会社が、株式会社三浦造船所において第1683番船となるセメントタンカーの起工式を執り行いました。この新造船は、総トン数5,300トン、載貨重量7,500トンを誇り、富士海運にとって最大の船舶となります。
船の概要
新造船は、荷主である太平洋セメント株式会社によって運航されることが決定しています。運航者は東海運株式会社で、船主は富士海運と独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構との共有船です。この船舶は、2025年2月に進水予定、同年6月に竣工し、7月には商業運航が開始される予定です。
新たな技術
新造船には、最新の電子制御機関が搭載される予定で、これは全負荷域での省エネルギー性能向上を実現します。特に注目すべきは、著名な阪神内燃機工業による新設計の部品です。ピストンやシリンダライナー、過給機などが新たに設計され、NOxの測定基準も見直されることで、より環境にやさしい機関へと進化します。
主機関の特長
新機関は、低速4サイクル式での吸気弁早閉じミラーサイクルを採用する、阪神内燃機工業にとっても初の試みとなります。この技術は全機種に対応可能で、今後の主力機関に全数採用される見込みです。これにより、CO2の排出削減が期待されています。
船内環境の充実
新造船は省エネを追求するだけでなく、乗組員の快適性も重視されています。各個室にはシャワールームとトイレが完備され、乗組員が航海中もプライベートを確保できるよう配慮されています。また、高度な船舶管理システムとスターリンクを利用した通信システムにより、航海支援と機関管理を24時間体制で行います。
富士海運の理念
富士海運株式会社は、最新の装備を持つ船舶と優秀なスタッフを揃え、安全かつ確実に荷物を輸送することに努めています。顧客のニーズに応じた高品質なサービスを提供し続ける姿勢が、業界でも高く評価されています。海上輸送に関することは、ぜひ富士海運にご相談ください。
まとめ
今回の新造船の起工は、富士海運にとって大きな一歩となります。新技術の導入や省エネ性能の向上は、持続可能な海運業界を目指す上で不可欠な要素です。これからの展開に、どうぞご期待ください。