地域の力で図書室が生まれ変わる!
兵庫県川西市に位置する多田東小学校では、子どもたちの学びの環境をより良くするために、夏休み期間を利用して図書室のリノベーションが実施されました。このプロジェクトは、学校に通う児童や、その保護者、教師たちが一丸となり取り組んだもので、その結果として新たな図書室が完成しました。
リノベーションのきっかけ
多田東小学校の校長、松延(まつのぶ)さんの呼びかけから始まったこのプロジェクト。子どもたちが楽しく学べる環境を整えたいという思いが背景にありました。また、今年の異常な暑さや、熱中症の影響で外遊びが難しい中、屋内でくつろげる場所を作ることで、児童たちのフラストレーションを軽減したいという願いも込められています。
みんなで作り上げた空間
1学期が終了すると、図書室の改装作業がスタートしました。図書ボランティアとして活動する地域の保護者や教師たちが集まり、それぞれのアイデアを持ち寄りながらDIYを行いました。図書館司書のアドバイスも取り入れつつ、安全で見通しの良いレイアウトを工夫しました。
主な改装内容には、以下のような工夫が含まれています。
- - 本棚の配置替えや、床に布タイルを敷いて足元が快適に。
- - 古くなったテニスボールを利用し、机や椅子の脚を保護。
- - 柱や壁に空や雲を描き、まるでジャックと豆の木の物語の世界に迷い込んだような雰囲気。
- - 本の場所を分かりやすく示す案内表示を設置。
こうしてリノベーションが進む中、地域の人々とのつながりも深まっていきました。みんなで作業をすることで、愛着を持てる図書室を目指す姿勢が、子どもたちや地域の大人たちにも伝わったのです。
新たなお披露目と子どもたちの反応
2学期が始まる初日の始業式、まずは1年生に新しく生まれ変わった図書室が披露されました。児童たちは「今までよりすごく変わった!明るくて綺麗で広い進化したね。」と歓声を上げ、改装内容に満足してくださいました。図書室は子どもたちにとって、ただ本を読む場所ではなく、学びや友達と過ごす大切な場所へと変わったのです。
松延校長は、「この図書室が子どもたちの学習への興味を引き出すきっかけとなることが願いです。実際に参加した保護者や子どもたちの意見を反映することで、みんなが気に入るような空間作りを目指しました。」と語っています。その言葉が示すように、ただの物理的な空間のリノベーション以上に、地域の絆や愛着を育む場としての役割を果たすことが期待されています。
未来への期待
多田東小学校の図書室は、ただの書籍の収納場所から、子どもたちや地域の人々のコミュニティスペースへと変革を遂げました。これからも、この場所がより多くの子どもたちに愛され、学び続ける場として機能することが期待されます。多田東小学校の取り組みは、地域全体の教育環境をより良くするために、他の学校にとっても良い手本となるでしょう。