通信制高校生62.8%がイメージ改革を願う - 入学前後の行動調査結果
株式会社プレマシードが運営する「Go通信制高校」が、2025年に実施した「通信制高校における入学前後の行動調査」の結果を発表しました。この調査では、現役の通信制高校生958名と卒業生34名、合計992名を対象に、通信制高校に対する意識や入学前後の行動について詳細に分析されました。
調査結果の主なポイント
この調査では、次のような結果が浮かび上がりました。
- - 現役生と卒業生の62.8%が「通信制高校のイメージを変えたい」と回答。
- - 入学時に「自分の意志で決めた」とする生徒は68.5%。
- - 入学前に抱いていた不安は、入学後は「相談のしやすさ」や「学びの自由さ」を実感する形で変わることが分かった。
- - 一方で、58.7%の生徒が「引け目を感じたことがある」と回答し、偏見の払拭が課題であることが明らかになりました。
不当に描かれる通信制高校のイメージ
プレマシードの代表、岩田彰人氏によれば、今年1月に実施された前回の調査では、通信制高校を「良くない」と感じる人が54.3%にのぼった一方で、子世代では58.0%が「良い」と答えており、親世代との間には大きなギャップが存在していることが分かりました。
「通信制高校に入学した生徒たちは、自身の経験を通じて学校への満足度が高く、イメージを変えたいと願っているに違いありません。」と語る岩田氏。この結果は、通信制高校に対する偏見を払拭する必要性を強く示唆しています。
通信制高校へ進学した理由とは
続いて、生徒が通信制高校を選んだ理由についても興味深い結果が得られました。最も多かったのは「人間関係に悩みがあった」という理由で41.1%を占め、次いで「体調不良で通学が難しかった」が40.5%となりました。
このような背景から通信制高校に進学した生徒の実態が浮き彫りになり、調査によると、88.4%は不登校または不登校傾向にあったことも確認されています。
入学理由や中学時代の心境から、通信制高校に通う生徒たちが苦しい状況に直面していたことが伺えます。
自分の意思で進学を決める
調査によれば、68.5%の生徒が自らの意思で通信制高校への進学を決めたと回答しています。これは、通信制高校が選択肢の一つとして認識され、自分自身の将来を真剣に考える学生たちが増えていることを意味しています。
さらに、入学前の期待感として、「通学日数が少なく自由な時間が増える」との回答が54.2%を占めるなど、自由な環境を求めている姿勢も浮かび上がりました。
入学後の感想と未来への展望
入学後の生徒たちは、自由に学べる環境を享受し、95.0%が「自由な時間が多い」と回答。また、「自分のペースで学べる」といったポジティブな認識が多く見られました。一方で、自己管理の難しさや不安もあるようで、様々な価値観を持つ人との交流を楽しむことができたようです。
「学校に通うことが全てではない」として、新たな選択肢を模索する生徒たちにとって、通信制高校は一つの有効な選択肢として存在しています。今後もプレマシードはこのような実態や生徒のリアルな声を発信していくことで、通信制高校の理解促進に寄与していく考えです。
この結果を契機に、通信制高校のイメージが少しでも改善され、多様な学びの選択肢が受け入れられることに期待が寄せられます。