日本とトルコの防災協力強化セミナー:イスタンブールで開催
日本とトルコの防災協力が新たな段階へ
令和6年10月11日、国土交通省が発表した内容によると、日本とトルコの防災分野における協力が新たな一歩を踏み出しました。9月30日にイスタンブールで開催された、地震防災や洪水リスク管理をテーマにした『日・トルコ防災セミナー』は、その象徴的なイベントでした。このセミナーでは、官民が連携して防災対策を強化する新たな枠組みが整えられました。
イベントには、現地トルコ時間の9時30分から16時00分にかけて、オンラインも含め約110名が参加しました。出席者の中には、日本の国土交通省や内閣府からの代表、また、JICA、在トルコ日本国大使館、在イスタンブール日本国総領事館の関係者が含まれました。
トルコ側からは、内務省の災害緊急事態対策庁(AFAD)や農業森林省の国家水利庁(DSİ)、さらにはイスタンブール県や大学関係者も出席し、各地域での防災対策やリスク管理についての知見を共有しました。これにより、日本とトルコの双方が直面する自然災害への対応力を高めるための具体的な行動計画が議論されたのです。
国土交通省は、今回のセミナーを通じて、日本企業のトルコ市場への進出をサポートし、防災産業における国際的な協力を深化させることを目指しています。特に、日本が蓄積した防災技術や知見をトルコに活かし、両国の関係を強化するための同様の機会を今後も重ねていく方針です。
日本とトルコの地理的特性や歴史的背景から、両国は防災へのアプローチに共通する課題を抱えています。例えば、地震のリスクは日本では頻繁に経験される一方で、トルコでもマルマラ海周辺の地震が大きな脅威です。このため、双方の知見を活かし合うことは、防災対策の面で非常に重要な意義を持つといえるでしょう。
また、セミナーでは関係機関がそれぞれの取り組みについて発表し、参加者間での情報交換も行われました。このようなイベントは、ただの情報収集の場に留まらず、今後の具体的な行動計画につながる重要な土台となります。
今後も日・トルコの防災協力が深化していくことが期待されており、両国の市民が安全に暮らせる環境を整えていくために一層の努力が求められています。国土交通省は、今後もこうした取り組みを推進し、両国間の信頼関係をより強固なものにしていきたいと考えています。
このセミナーの成果は、新たな国際的な防災モデルとして位置付けられ、他の国々との連携の際にも参考になることでしょう。日本とトルコ、そして地域の安全を守るための防災対策がますます進展していくことを期待したいです。