世界を見守る次世代の小型SAR衛星『スクナミ-Ⅰ』
日本の宇宙開発企業、株式会社QPS研究所が手掛ける小型SAR衛星「QPS-SAR15号機」、愛称『スクナミ-Ⅰ』が、2025年12月21日(日)の午後3時38分(日本時間)以降に米国Rocket Lab社のElectronロケットによって打ち上げられる予定です。このプロジェクトは、国際的に見ても高い技術力を誇る小型SAR衛星の開発・運用を行っているQPS研究所にとって、重要な新たな一歩を意味します。
打ち上げの詳細
打ち上げはニュージーランド・マヒア半島にあるRocket LabのLaunch Complex 1から行われます。この打ち上げは、QPS研究所とRocket Lab社との衛星11機分の打上げ契約のうちの第6回目となり、実際には通算で7回目の打ち上げとなります。打ち上げ日時は天候などの影響で変更される可能性があり、最新情報は公式ウェブサイトやSNSで発信される予定です。
ミッション名と意味
今回の打ち上げで設定されたミッション名は「The Wisdom God Guides(智慧の神が導く)」です。この名前は、愛称『スクナミ』に由来しています。ミッションパッチには、知恵を象徴する書物やホリデーシーズンをイメージしたカラーデザインが施されています。
QPS-SARプロジェクトとは?
QPS研究所は、独自の特許技術を使用した展開式アンテナにより、小型でありながら高精細なSAR衛星の開発に成功しました。その特徴的なSAR(合成開口レーダー)技術を用いて、世界トップレベルの46cm分解能の画像を取得可能です。最終的には24機、そして36機による衛星コンステレーションを整え、平均10分間隔でデータを提供することを目指しています。
スクナミの神話的背景
衛星の愛称『スクナミ』は、日本神話に登場する神様に由来しています。スクナミは海の彼方に現れて国造りを行った神として知られており、その智恵によって幅広い産業の振興に貢献したと伝えられています。今回の衛星も、その神にちなみ、観測域には経済活動が活発な都市が含まれます。
QPS研究所について
QPS研究所は2005年に福岡で設立され、九州地域の宇宙産業のパイオニアとして活動しています。名前のQPSは「Q-shu Pioneers of Space」の頭文字を取っており、九州から日本と世界の宇宙産業に貢献するという理念が込められています。会社の中心となる技術者たちは、宇宙技術の発展を支えるため、国内外での取り組みを続けています。
この『スクナミ-Ⅰ』プロジェクトは、未来の地球観測技術への第一歩となり、全世界における地球環境の監視や産業振興に寄与することが期待されています。今後の進展に、目が離せません。
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