世界肺癌会議レポ
2017-04-10 13:00:18
日本初の患者が語る世界肺癌会議の全貌と肺がん医療の未来
日本初の患者による世界肺癌会議の詳細
2016年12月4日から7日まで、オーストリアのウィーンで開催された第17回世界肺癌会議(WCLC/IASLC 2016)。日本の肺がん患者による初の参加として、特定非営利活動法人 日本肺癌学会が全16本の動画レポートを制作し、一般に公開しました。この取り組みは、肺がんに関する情報を広め、患者の声を医療者や社会に伝える重要な役割を果たすものです。
アドボカシーの新しい波
アドボカシーは、単に権利を主張するだけでなく、政策の改善へとつながる重要な活動です。ここ数年、アドボカシー活動は全国的に広まり、特に肺がん分野では分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤が新たに導入されるなど進展しています。日本肺癌学会は、2013年11月から「肺がん医療向上委員会」を設置し、患者や患者団体、医療従事者と協力して、より良い医療環境の実現に取り組んでいます。
日本肺がん患者連絡会の代表、長谷川一男氏は、IASLCの「ペイシェント・アドボカシーアワード」を受賞し、世界肺癌学会でのアドボカシーの重要性を訴えました。長谷川氏は、「海外を知ることで自国の状況を見直す機会が得られ、医療への患者の関与の重要性を体感できた」と語ります。
世界でのアドボカシー活動の多様性
会議では、肺がん撲滅に向けた国ごとのアドボカシー活動の様子が紹介されました。各国の医療制度や治療法、個々の法制度の違いが明らかになり、それぞれの国において求められる支援や改善点が浮き彫りとなりました。長谷川氏が強調するように、異なる国々でも共通するのは「肺がん撲滅」という大きな目標です。
公開された動画レポート
これらの活動をもとに制作された動画レポートは、視聴者にとって貴重な情報源となります。アドボカシーの観点から、真剣な取り組みの成果を伝え、医療における患者の位置付けを再認識する機会を提供します。安易に試みられることのない、肺がん患者のリアルな声が反映された課題を視聴者は体感することができるでしょう。
これがまた、今後の医療の質を向上させるための一助となることを願っています。
今後の展望として、本年10月14日・15日に横浜で行われる第58回日本肺癌学会学術集会に続けて、15日から18日には世界肺癌学会議が予定されており、新たな知見や情報が得られる貴重な場となるでしょう。
アクセス
動画の閲覧は、日本肺癌学会の公式サイトにて可能です。興味がある方は、ぜひ足を運んで御覧ください。
会社情報
- 会社名
-
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
- 住所
- 東京都中央区日本橋3丁目8番16号ぶよおビル4階
- 電話番号
-
03-6225-2776