再エネ調達システム
2021-07-01 09:00:06

地域貢献を目指す再エネ電源の新たな調達システムの登場

地域貢献を目指す再エネ電源の新たな調達システムの登場



近年、世界的に気候変動への対応が求められる中で、再生可能エネルギー(再エネ)への転換が急務となっています。特に企業においては、取引先に対して100%再エネを使用することを求められる場面が増えており、その調達方法が企業の国際競争力を左右する要素となっています。日本国内でも、RE100という100%再エネ使用を掲げる企業が56社に上り、再エネ利用の需要は増加してきています。

日本の再エネ調達の現状



現在、日本では再エネの需要が高まる一方で、具体的な調達システムやインフラが構築されていないのが現状です。しかし、欧州や米国では、再エネ電源のトラッキングシステムが整備されており、企業は地域貢献型や追加性のある再エネ電源を選択して調達することができるようになっています。このような仕組みが求められています。

I-RECによる電源トラッキング



このような中で、I-REC(International Renewable Energy Certificates)によるトラッキングシステムが日本で導入される予定です。I-RECは、政府がトラッキングを実施していない非FIT(固定価格買取制度)の再エネ供給分を対象とし、相対契約分や自家消費の電源を見える化します。これにより、追加性のある再エネのニーズに応じた供給が可能となり、地域共生型の再エネの価値が向上します。

例えば、太陽光や風力、バイオマスなどの非FIT再エネ電源が対象となり、個別の小売電気事業者との契約が可能となるのです。これは、企業が自身の価値観に合った再エネ供給を選択できる利点があります。

知識の共有と信頼性の向上



I-RECのトラッキングによって、電源の信頼性が向上するのも大きなポイントです。ダブルカウントを排除し、第三者による証明が可能となるため、企業や消費者にとっては安心して再エネを選択できる環境が整います。また、日本国内でも非化石証書の取得が進められており、再エネの環境価値を明確にすることで、持続可能なエネルギー供給が実現できるでしょう。

地域ビジネスの推進



ここで注目したいのが、一般社団法人ローカルグッド創成支援機構の取り組みです。彼らは「地域にとって良いことLocalGood!」をスローガンに掲げ、地域の新電力事業を支援し、地域の活性化や脱炭素化を目指す活動を行っています。

この機構は、元々地域の課題を解決するためのローカルプラットフォームとして2014年に設立され、地域に密着したサービスを提供しています。今後、この機構がI-RECを活用して地域共生型の再エネプロジェクトを進めることで、地域の電力需要と供給のニーズをマッチングさせることが期待されています。

まとめ



再生可能エネルギーの導入と地域貢献は今後さらに重要なテーマとなるでしょう。I-RECのようなトラッキングシステムの導入が進めば、企業や個人が自らの価値観に基づいて再エネを選択し、持続可能なシステムの実現に寄与することができるはずです。地域による電力需給のバランスを整え、地域のエコシステムの強化が図れることを期待したいです。

会社情報

会社名
一般社団法人ローカルグッド創成支援機構
住所
東京都港区芝5丁目26−30 専売ビル6階
電話番号

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