TOPPANの新たな取り組み「レジみえ~る™」
2025年8月19日から、TOPPAN株式会社はスーパーマーケットや量販店向けに新しいシステム「レジみえ~る™」を導入することを発表しました。このシステムは、天井に設置されたカメラが空いているセルフレジを自動で検知し、その情報をサイネージを通じて利用客に提供します。これにより、セルフレジの案内スタッフの負担を軽減し、人手不足解消にも寄与することを目指しています。
開発の背景
昨今、全国のスーパーマーケットでは、人手不足や人件費の高騰に直面しており、37.9%の企業がセルフレジを導入するなどして、省人化を進めています。しかし、操作が複雑であること、機種による使い方の違い、決済方法の多様化により、利用者が操作に迷うケースも多く、レジ案内スタッフなしでは円滑な運営が難しいという新たな課題も浮かび上がりました。このような現状を踏まえ、TOPPANは特にレジ周辺のオペレーションを効率化するため、「レジみえ~る™」を開発しました。
「レジみえ~る™」の特徴
自動検知システム
「レジみえ~る™」は床に設置されたマーカーと天井のカメラを組み合わせて実現されています。カメラがマーカーを読み取ることで、オフライン環境でもセルフレジの空き状況を自動的に把握できる仕組みです。これにより、約1日4時間の作業時間を削減することができました。
複数セルフレジの管理
1台のカメラで複数のセルフレジをカバーすることが可能で、導入コストを抑えることができます。すべてのセルフレジと互換性があり、簡単に設置できるため、店舗側の負担も軽減されます。
利用者への情報提供
サイネージと音声で、今空いているセルフレジの情報を利用客に伝えます。ただの空き情報にとどまらず、現金決済のみなのかキャッシュレス決済が可能かなど、決済方法の違いも明確に表示されます。これにより、利用客はスムーズにレジを選択することができ、戸惑いを軽減します。
多言語表示と視覚的伝達
外国人観光客にも配慮し、多言語表記とピクトグラムを利用して、空き状況を視覚的に伝えることが可能です。これにより、日本語がわからない利用者でも、簡単に情報を理解できるようになっています。
今後の展開
TOPPANは、引き続きイオン九州の店舗での導入を進めながら、全国の小売企業へ展開を拡大する計画です。2028年度までに、関連サービスを含めて約10億円の売上を目指しています。技術の進歩に伴い、今後も顧客の買い物体験を向上させるための努力を続けます。
以上の取り組みにより、TOPPANは小売業界の発展を支援し、人々の生活に役立つ革新を提供していくことでしょう。