日本甜菜製糖とNoMy Japanがグリーン製品の開発に挑戦
2024年4月22日、日本甜菜製糖株式会社とNoMy Japan合同会社は、持続可能な農業と食糧問題の解決に向けての新しい一歩を発表しました。両者の提携は、砂糖の製造過程で得られる副産物の活用を目指し、革新的な食品資源の生産を促進します。
NoMy Japanは、微生物の力を借りた食品リーディングカンパニーで、業界の副産物や廃棄物を利用する新たな技術を開発しています。最近、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)の「対内直接投資促進事業費補助金」のグリーン分野で採択され、農業振興に寄与する事業に対する支援を受けることになりました。
持続可能な飼料と食品の開発
この提携により、日甜は「日甜アグリーン戦略」を打ち出し、砂糖製造後に発生する副産物を利用して、新たな植物性栄養食「ニュートリショナル・イースト」を開発しています。この食品は、高タンパク質で食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富であり、動物性タンパク質の代替として期待されています。
NoMy Japanの技術では、これらの副産物から糸状菌タンパク質を生産し、サステイナブルな飼料や食品を実現するとともに、食品ロスを削減します。これにより、エネルギー資源や水使用量の削減、さらには温室効果ガスの削減にも貢献することが可能になります。
環境負荷軽減の取り組みを進行中
日甜の研究員とNoMyの研究開発チームは、この画期的な取り組みを通じて、農業の環境負荷を軽減することを目的としています。特に、砂糖製造に伴う廃棄物を資源としてリサイクルすることに注力し、持続可能なプロダクトの製造を目指します。
NoMyの水産飼料用マイコプロテインは、大豆や魚粉といった持続不可能なタンパク質源の代替品として開発されており、特にノルウェーを中心とした水産養殖業から注目を集めています。この分野での成功が他の業界にも波及し、食品業界全体における廃棄物のリサイクルが進むことが期待されています。
共同事業の未来へ
日本甜菜製糖とNoMy Japanの提携は、農業界における革新的な取り組みの象徴です。持続可能な製品や技術の開発を通じて、業界の未来に新たな道を切り開くことが期待されます。今後も両社のビジョンと技術を活かし、環境に優しい製品開発に注力していくことでしょう。
この実証実験の進捗に努め、共同の成果を全国に広げていくことが、両社の目標というわけです。日本の農業界における新たな風を吹き込むこのプロジェクトに、今後も目が離せません。