IASがMRC認定を取得
Integral Ad Science(IAS)が、Amazonのデマンドサイドプラットフォーム(DSP)において、インプレッション、ビューアビリティ、無効トラフィックに関するメディア計測でMedia Rating Council(MRC)の認定を取得した。この認定は、広告主や広告代理店に対し、第三者による独立した計測が行われることを保証し、広告配信の透明性を高める重要なステップとされている。
認定取得の背景
近年、デジタル広告の市場では、透明性と信頼性を求める声が高まっている。広告主たちは、広告の効果を正確に把握し、適切な投資を行うための明確なデータを必要としている。IASは、今回のMRC認定を通じて、広告主が安心して計測プロダクトを利用できる環境を整えた。IASのチーフ・コンプライアンス・オフィサーであるケビン・アルヴェロは、「この認定により、当社が提供する計測が業界最高水準に達していることを示す」と語る。
計測の仕組み
IASの計測は、Amazon DSPにおける広範なデジタル広告に対応。具体的には、ディスプレイ広告や動画広告のインプレッション、関連するビューアビリティ指標、さらには一般的および高度な無効トラフィック(GIVTやSIVT)のフィルタリングを行っている。これにより、デスクトップやモバイルウェブ、モバイルアプリの各環境において、正確なデータが提供される。
透明性の確保
MRCのデジタルリサーチ&スタンダード担当上級副社長ロン・ピネリ氏は、「この認定はIASが提供する測定に対する透明性を保証し、ユーザーにとって極めて重要である」と述べた。IASは、Amazon DSP上での広告キャンペーンの実情をほぼリアルタイムで報告することで、広告主が信頼してデータを活用できるようにしている。
プライバシーとの両立
IASは、データの透明性を保ちつつ、プライバシーにも配慮した計測を行っている。コラボレーションは、広告主に信頼できる情報を提供しつつ、厳格なプライバシー基準を厳守することを目的としている。IASとAmazon DSPの連携により、広告主は自身のキャンペーンをより安心して評価・最適化することが可能となる。
MRCについて
Media Rating Council(MRC)は1963年に設立された業界団体であり、広告主やメディア企業が信頼性の高いメディア測定を導入することを目指している。MRCの認定を受けるには、すべての方法論的要素を開示し、設計された監査を受ける必要がある。
IASの役割
IASは、世界中の主要な広告主やパブリッシャーに対し、メディアの品質を測定するプラットフォームを提供している。IASのデータとインサイトは広告効果の向上に寄与し、特にデジタルメディアに於いては、信頼性と透明性を高めるための重要な役割を果たしている。今後も、IASは広告市場における基準を確立し続けることを目指している。
このMRC認定取得は、IASがAmazon DSPと協力し、デジタル広告の未来とそこにおける計測の重要性を再認識させる契機となるだろう。