子どもたちの未来を守る新プログラム『ここスマ』
最近、SNSやスマホがもたらす新たな問題が深刻化しています。特に中高生を中心に、SNSを通じたいじめやトラブルが増えており、小学生にもその影響が見え始めています。このような社会背景の中、子どもたちを守るための新しいプログラムが神戸で開催されることが決まりました。それが、NPO法人日本シニアデジタルサポート協会が提供する『ここスマ』です。
SNSが引き起こす問題の現状
文部科学省の報告によると、小学校におけるいじめの認知件数は近年急増しており、特にSNSを介しての問題が目立っています。令和元年度に334件だった件数が、令和4年度には769件にまで増加しました。また、中学校でも同様の増加が報告されており、今やSNSは子どもたちにとって身近な存在の一方で、様々な危険を伴うものとして意識されるべきです。
さらに、SNSや出会い系アプリを通じて引き起こされる性被害も問題視されています。令和5年には、1,665人の児童がSNSを介して犯罪被害に遭い、その中で139人は小学生でした。これらのデータからは、SNSがもたらす問題が特定の年齢層に限られたものでないことが明らかです。
『ここスマ』プログラムの概要
『ここスマ』は、まさにこのような課題に応えるために開発されました。プログラムでは、子どもたちが無意識にSNSに投稿したりする行動が、時に自らに危険をもたらすことを理解できるような体験を提供します。この体験を通じて、彼らは心の準備を整え、自分を守るためのスキルを身につけることが期待されます。
具体的には、カードゲームや対話を通じて、子どもたちは自らの感情を表現する方法を学びます。また、問題が発生した際に誰に相談するか、自分自身と相手をどう大切にするかといったコミュニケーションスキルも身につけていきます。特に、プログラムで用いられる主人公ヒカルさんの物語は、彼らがSNS上で直面するかもしれない問題について疑似体験を通じて考えさせるものとなっています。
これは、単にスマホを使う技術だけでなく、人との関わりにおける知恵を育むことを目指したアプローチです。
イベント開催の詳細
このプログラムの第一弾として、2025年8月19日(火)に神戸で「ここスマ 夏休み特別体験会」が開催されます。
- - 時間: 8:45 受付開始、9:00 開始、12:00 終了予定
- - 場所: うおざきそろばん教室(神戸市東灘区魚崎中町3丁目4−14 102)
- - 定員: 先着10名(保護者の見学可)
- - 参加費: モニター特別価格 1,000円(税込、通常4,000円)
参加希望者は、Googleフォームまたは直接教室に申し込むことができます。申し込み後の返金は不可です。
NPO法人日本シニアデジタルサポート協会の役割
このプログラムを提供するNPO法人日本シニアデジタルサポート協会は、シニア世代がデジタル技術を活用し、生きがいやつながりを取り戻す手助けを行っています。近年、子どもたちへのデジタルリテラシー教育にも力を入れており、『ここスマ』の開発はその一環です。代表理事の玉井知世子氏は、デジタル活用の楽しさを提唱し、世代を超えた支援の重要性を訴えています。
新しい時代において、子どもたちが安心してスマホを利用できるようにするために、今から心とスキルを育てる必要があります。『ここスマ』は、その一歩となるイベントです。