2025年、AIコーディングエージェントの活用実態調査結果が明らかに
株式会社overflowが運営するキャリアプラットフォーム『Offers』は、2025年4月版の「各開発フェーズにおけるAIコーディングエージェント活用度調査」の結果を発表しました。この調査は、Offersサービスに登録している会員を対象に行われ、208名のエンジニア、プロジェクトマネージャー、デザイナーからの回答を基にしています。
調査の目的と背景
2025年は「AIエージェントの年」として予測される中で、特にコーディングに特化したAIエージェントの関心が高まっています。しかし、日本においては海外と比較するとその活用度が依然として低迷しています。企業導入には信頼性やコスト、セキュリティ、文化などの障壁が存在し、これが発展を妨げていると指摘されています。
Offersは、開発現場でのAIツールの活用状況や影響を把握し、キャリア支援に生かすためにこの調査を実施しました。調査結果を通じて、AIを使いこなす開発者が活躍できる環境整備のためのデータを提供することを目指しています。
調査結果の概要
調査の結果、以下のような重要な洞察が得られました。
1.
AIコーディングエージェントの使用状況
- AIコーディングエージェントを「日常的に使用」しているユーザーは41.8%、また「時々使用」しているユーザーが21.6%で、合計63.4%が何らかの形で活用していることがわかりました。
- 圧倒的なシェアを誇るのはGitHub Copilotで、約60.1%が使用しています。次いでCursor(20.7%)、Claude Code(15.4%)と続き、特化型ツールも一定の支持を得ています。
2.
年齢別の使用傾向
- 使用頻度は年齢によって異なり、20代から40代の約6割が週に数回利用しているのに対し、50代以上の層では利用頻度が低く、未使用者が25.9%に達しています。
3.
開発フェーズごとの利用状況
- AIはフロントエンド・バックエンド開発での活用が最も高く、50%以上がこれらの分野での使用を報告しています。デザインやテスト分野でも約33%が使用している一方で、要件定義や運用は10%未満となり、AIの活用にはまだ改善の余地があることが示唆されます。
4.
ルールやガイドライン
- AIコーディングエージェント使用時には、「特にルールなし」が33%と最も多くなっています。今後は、組織内での適切なガイドライン整備が課題となるでしょう。
調査結果の重要性
この調査から得られたデータは、AIツールの導入に関する障壁を明らかにし、エンジニアが自身の技術を強化するための貴重な情報となります。Offersでは、調査結果をもとにさらなるサービス改善と支援の充実を図っていく方針です。
AIエージェントの活用は、今後の技術発展において不可欠な要素となることが期待されています。自社の開発環境を整え、効率的なプロダクト開発を目指すためにも、これらの分析は重要です。