タッチ決済乗車サービスの実証実験が始まる
2024年12月21日、東京都交通局と京浜急行電鉄が、タッチ決済を活用した乗車サービスの実証実験を開始する。この取り組みは、都市交通の利便性を向上させることを目指しており、特に外国人旅行者などのインバウンド需要に対応するものとなっている。
この実証実験では、三井住友カード株式会社が提供する「stera transit」ソリューションを用いたタッチ決済対応のクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、さらに設定されたスマートフォンによる決済が可能となる。
実施の背景と目的
東京都交通局は、都内を訪れる外国人旅行客が年間2000万人に達する勢いで増加していることを受け、交通のキャッシュレス化を進めている。本取り組みでは、ユーザーが自分自身のタッチ決済対応のカードを利用してスムーズに乗車できるよう、都営地下鉄と京急電鉄が連携して実施する。また、京急電鉄では、羽田空港を拠点とした交通の利便性向上を目指す、「日本の玄関口・羽田空港」の活用を具体化するための手段としてこの実証実験を位置付けている。
具体的な利用内容
実施する駅は、都営地下鉄の浅草線、三田線、大江戸線の合計26駅と、京急電鉄の10駅である。具体的に、利用者は自動改札機にタッチ決済対応のカードをかざすことで、スムーズに改札を通過し、乗車が可能になる。これにより、紙の乗車券に代わって、手軽に乗車できる新たな体験が提供される。
主要な利用駅には、都営地下鉄では五反田、三田、新橋、浅草など、京急電鉄では羽田空港や品川などが含まれている。タッチ決済は、VisaやJCBを含む複数のブランドによる決済が可能で、外国人のお客様にも好まれる決済方法となることが期待されている。
今後の展開
今後、東京都交通局および京急電鉄は、2025年中に京急線の全駅でタッチ決済が利用可能になるよう準備を進めており、今後もキャッシュレス社会への移行に伴って、公共交通機関の利便性向上に努めていく方針だ。
利用者はタッチ決済を簡単に利用できるため、支払いの手間を省き、利便性が飛躍的に向上する。このような取り組みにより、都内の交通インフラのスマート化が進行し、人々の生活がさらに便利になることが期待されている。