JEPLANと帝人フロンティアの新たな取り組み
株式会社JEPLANと帝人フロンティア株式会社は、環境問題の解決と資源循環の促進を目指し、新たな衣料品リサイクルの取り組みを始めました。この協業は双方の持つ使用済み衣料品回収ネットワークを連携させ、リサイクルプロセス全体を見直すことによって実現されます。
取り組みの目的
この新しい取り組みは、衣料品の回収から分別、選別、さらには適切なリサイクル手法による再資源化に至るまでのプロセスを効率化し、資源循環をより一層促進することを目的としています。
背景
JEPLANは、2010年からアパレル業界と連携し、店頭での使用済み衣料品の回収を進めてきました。回収した衣料品は、パートナー企業と共にリユースやリサイクルに取り組み、資源活用を図っています。また、ポリエステル100%の衣類を再生ポリエステルへとリサイクルする「繊維to繊維」の再資源化にも力を入れ、自社ブランド「BRING™」でサーキュラーエコノミーの理念を実現しています。
いっぽう、帝人フロンティアは1995年にリサイクルポリエステル繊維「ECOPET」の販売を開始以降、リサイクル技術の向上に努めてきました。2022年には、ファイバーシーディーエム株式会社と協業し、中古衣料品の回収や選別、効率的なリサイクルによるサーキュラーシステムの構築を進めています。
今後の展開
JEPLANと帝人フロンティア両社は、協力によって各々の強みを活かし、資源循環のさらなる推進を図ることが期待されています。今後は新たな「繊維to繊維」リサイクルシステム構築を目指し、廃棄衣料品の再利用と再資源化を促進する体制を拡張していく方針です。
JEPLANの企業概要
JEPLANはエコサステナビリティをミッションに掲げ、廃PETを対象にしたPETケミカルリサイクル技術を用いて、資源の循環とCO₂の削減に取り組んでいます。本社は神奈川県川崎市に所在し、2007年に設立されました。リサイクルプラントは国内外に展開しており、持続可能な社会への貢献を目指しています。
帝人フロンティアの企業概要
帝人フロンティアは、1869年に設立され、繊維から産業資材に至るまで、広範囲にわたる商品を提供する企業です。サステナブルな社会実現のため、ポリエステルリサイクル技術を強化し、無駄をなくす循環型経済の構築に力を入れています。代表的な製品の一つに、廃棄衣料品から高品質なリサイクル原料を生産する取り組みがあり、持続可能性に配慮したビジネスモデルが評価されています。
このように、JEPLANと帝人フロンティアの協業によって、未来の衣料品リサイクルがどのように進化していくのか、働きかけが期待されるところです。衣料品の寿命を延ばす取り組みが進む中で、環境への優しさを意識した消費が広がることが求められています。