広島のDX工場
2022-02-18 10:10:01

広島に誕生した「DX工場」が中小製造業の未来を切り開く!

中小製造業の躍進!広島にDX工場がオープン



2023年2月17日、広島市に新しい「DX工場」がオープンしました。この工場は、中小規模の製造業が抱えるデジタルトランスフォーメーション(DX)の課題を解決するために設立されました。特に、製造ラインの最適化やデジタルツインの実証実験が行われ、製造工程に革新をもたらすことが期待されています。

DX工場のコンセプト



DX工場は、当社の主力商品である産業用機械の制御盤の製造ラインにおいて、センサーやタグを活用したデジタル化を進めます。その結果、小ロットの製品も大量ロットの製品も、同一ラインで効率的に製造できるようになります。このDX化により、これまでコスト高で長納期が必至だった小ロット製品の生産が、短納期かつ低コストでの提供が可能になります。

具体的には、DX工場では「FRICS Fab」という基準を設け、フレキシビリティ(柔軟性)、リライアビリティ(信頼性)、イノベーション(技術革新)、コンシダレーション(考慮)、サスティナビリティ(持続性)という5つの要素に基づいて、営業から製造、検査までの各プロセスのデジタル化を進めていきます。このアプローチは、各事業プロセスへのフィードバックを通じてDXの達成を図るのです。

濱崎教授との共同実証実験



広島工業大学情報学部の濱崎利彦教授との共同実証実験も重要な要素です。彼との連携により、1年後にマスカスタマイゼーションとデジタルツインのモデルを全国の中小工場に広める計画が進行中です。この実験では、小規模な製造現場が抱える課題、特に人手不足とノウハウの共有に対する解決策が模索されています。

デジタルツインと生産性向上



デジタルツインは、現実の製造工程をデジタルで再現する技術です。これにより、最適な人員配置が可能になり、製造時間やコストの大幅な削減が実現します。例えば、実際にネットワークカメラと解析ツールを導入したところ、無駄な動線を排除し、特定作業の所要時間を35.6%削減することに成功しました。

マスカスタマイゼーションの実現



マスカスタマイゼーションの導入は、中小製造業にとって極めて重要です。従来、一品一様の製品を手間暇かけて作ることが常でしたが、このDX化によって、個別対応と大量生産を同時に行うことができるのです。この変革により、職人が持つノウハウをデータ化し、工場全体での知識共有が推進されます。

今後の展望



今後、DX工場ではさらなるデジタルトランスフォーメーションを進め、一品一様の製造に特化した中小工場の人手不足解消や、品質向上、コスト削減の実現を目指します。また、他企業との連携を強化しながら、DX化のノウハウを広め、製造業全体の技術革新に寄与していく予定です。

顧客が求める柔軟な対応に応え、持続可能な製造業の新たな形を生み出していくDX工場。これは中小製造業の明るい未来を切り開く重要な一歩となるでしょう。

会社情報

会社名
東洋電装株式会社
住所
広島県広島市安佐南区緑井4丁目22-25
電話番号
082-831-2363

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