岡山大学、iMCD研究
2025-06-04 01:05:20

岡山大学が特発性多中心性キャッスルマン病の遺伝子を同定、治療法の開発に期待

岡山大学、特発性多中心性キャッスルマン病の遺伝子を同定



国立大学法人岡山大学の研究チームが、特発性多中心性キャッスルマン病の一亜型であるiMCD-TAFROに深く関与する遺伝子群を明らかにしました。これは、近年まで確立された診断基準が存在しないまれなリンパ増殖性疾患で、時には致死的な経過を辿ることもあります。

研究の背景と目的

特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)は、全身のリンパ節の腫れや発熱などの症状を引き起こし、その原因は現在も不明です。中でも、iMCD-TAFROの患者は血小板減少や胸腹水の貯留、発熱、骨髄線維症、腎機能障害、臓器腫大など重篤な症状を示し、場合によっては死亡することもあります。診断の難しさゆえ、確立された治療法もありません。

研究の方法

今回の研究では、病理組織の所見と遺伝子発現の解析を組み合わせることで、PI3K-Aktシグナル伝達経路に関連する遺伝子群を同定しました。この研究結果は2025年4月に「Modern Pathology」のオンライン版で発表されました。

今後の展望

今回明らかになった遺伝子群が、iMCD-TAFROの研究における新たな指針となることが期待されます。また、研究を通じて、世界中の研究者と連携が促進され、病態の解明や新しい治療法の開発につながることが望まれています。

原武朋加大学院生は、「iMCDは非常にまれで、その詳細な病態解明にはまだ多くの研究が必要です。今回の成果が理解を深め、研究が加速することを期待しています」と述べています。

西村碧フィリーズ講師も、「この研究が新たな治療法の開発の契機となり、患者やその家族に希望をもたらすことを願っています」と語っています。

研究の意義

本研究は、iMCD-TAFROに特有の病態を持つ患者に対する理解を深めるだけでなく、その症状に苦しむ多くの人々に希望を与えるものです。新たな治療法の開発へ向けた道筋が開かれることが期待されており、今後の進展が注目されます。

岡山大学は、今後もこの講義成果を基盤として研究を進めていき、地域や国際的な研究ネットワークと連携しながら、難治性疾患に対する新たなアプローチを展開していく方針です。研究チームは、患者のニーズに応えるべく日々努力を重ねています。彼らの活動が、少しでも多くの患者に希望をもたらすことを願ってやみません。


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会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

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