タキヒヨーの挑戦:繊維産業の未来
2024-11-14 17:43:40

タキヒヨー総合展示会レポート:サステナブル素材からAI活用まで、未来に向けた繊維産業の革新

タキヒヨー総合展示会レポート:サステナビリティとイノベーションが織りなす未来



1751年創業、歴史ある繊維商社であるタキヒヨー株式会社は、10月23日、24日の2日間、浅草橋ヒューリックホールにて、第3回総合展示会を開催しました。288名を超える来場者数を記録した本展示会では、原料から販売プロモーションまで、繊維産業におけるサプライチェーン全体を網羅した、革新的な取り組みが発表されました。

サステナビリティへの揺るぎない取り組み



近年、欧米を中心にサプライチェーンの透明性と環境配慮への意識が高まっています。タキヒヨーは、この流れを先取りし、2024年7月にはGRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)およびGOTS(グローバル・オーガニック・テキスタイル)のブランド認証監査を完了。素材から製品、販売に至るまで、国際認証で繋がったサプライチェーンを構築することで、真のサステナビリティを実現しています。

展示会では、インドの生産背景をGOTS認証でつないだ製品が多数紹介されました。特に注目を集めたのは、繊維が短く加工が難しいコットンを、リサイクルポリエステルと混紡することで100%リサイクル素材を実現した「RECT100(レクト100)」です。

さらに、株式会社BIOTECHWORKS-H2との協業により、回収された衣料品の繊維資源化と、困難な場合は水素へのエネルギー転換を実現。廃棄物削減と資源循環の両面からサステナビリティに貢献する体制を整えています。

イノベーションを加速する素材開発



タキヒヨーは商社としての強みを活かし、独自の素材開発にも力を入れています。

肌へのうるおいを与えるナノ化ビタミンEを繊維に練り込んだ新素材「moisfit+」は、化粧品としての販売も可能な高い機能性を持ち、美容市場への進出も期待できます。

また、東洋紡せんい株式会社との共同開発による「ECOTEC DEO-R」は、GRS認証取得素材と東洋紡の技術を融合し、持続的な消臭効果を実現。機能性とサステナビリティを両立させた革新的な素材です。

AIを活用した未来の繊維産業



タキヒヨーは、AI技術の導入にも積極的です。長年のノウハウとAIを組み合わせることで、より正確な需要予測、効果的な販売戦略、そして革新的な商品開発を実現しています。

従来の市場分析に加え、AIによるデジタル予測、気温分析を取り入れることで、月別の需要予測を可能に。AIモデルを活用したファンマーケティングや動画プロモーションも展開し、企画から販売プロモーションまでワンストップでサポートする体制を構築しています。

さらに、大妻女子大学の学生ブランド「m_r tokyo」とのコラボレーションでは、生成AIを活用したサステナブルなTシャツコレクションを発表。Z世代の感性とAI技術が融合した、新しいデザインの可能性を示しました。

ジェンダーレスな新ベビーブランド



新生児向けアイテムの企画・生産で培ってきたノウハウを活かし、ジェンダーレスなライフスタイルを提案する新ベビーブランドを発表。安心・安全を第一に考えつつ、「自分らしく子どもとの時間を愛そう」というメッセージを込めた商品展開は、多くの来場者の心を掴みました。

多様な「好き」に応えるコンテンツ戦略



現代の消費者の多様化するニーズに応えるため、タキヒヨーは様々なコンテンツとのコラボレーションにも取り組んでいます。

ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社との協業によるDisneyキャラクター商品、ちびまる子ちゃん原作版ライセンス商品、フィンランド発ライフスタイルブランド「Cup Of TherapyⓇ」、そして保護猫活動支援を目的としたNPO法人「猫の森」とのコラボレーションなど、幅広い企画が発表されました。

さらに、韓国ブランドやインフルエンサーと日本企業を繋ぐマッチングサービスも新提案。企画からプロモーションまでをサポートする「創る商社」としての姿勢が明確に示されました。

まとめ



タキヒヨーの第3回総合展示会は、サステナビリティ、AI技術、そして多様なコラボレーションを通して、繊維産業の未来を示す、大変刺激的なものでした。これらの取り組みは、同社の「ものづくり」への情熱と、常に変化する市場への柔軟な対応力を示すものであり、今後の展開にも期待が高まります。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

会社情報

会社名
タキヒヨー株式会社
住所
愛知県名古屋市西区牛島町6番1号名古屋ルーセントタワー 23・24階
電話番号
052-587-7111

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。