アドバンテック、AIエンジン「Hailo-8」を搭載した新GPUカードを発表
アドバンテック株式会社(東京都台東区、代表取締役社長:吉永和良)は、2024年12月にAIエンジン「Hailo-8」を2基搭載した新型GPUカード「EAI-3300」の登場を発表しました。この製品は、2025年の1月に日本市場へ投入予定です。日本市場向けの新製品として注目されるこのGPUカードは、高いAI処理能力を提供し、様々な分野での実用性が期待されています。
新製品「EAI-3300」とは
「EAI-3300」は、Hailo-8 AIエンジンを2基搭載しており、最大52TOPSのAI性能を誇るGPUカードです。従来のAIモジュールやGPUと比較して、電力効率は12倍以上とされており、経済性と性能の両立が図られています。この製品は、標準的なPCIe規格で設計されており、さまざまなx86およびARMベースのプラットフォームとシームレスに統合できるのが大きな特徴です。
AI処理の最適化
このGPUカードを活用することで、開発者はHailo-8 NPU(Neural Processing Unit)による効率的な推論を行いながら、CPUが主にアプリケーション処理を担当できるため、リソースの最適化が進みます。また、HailoRTとの統合が容易であることから、Edge AI SDK、Dataflow Compiler、TAPPASなどのユーザーフレンドリーなソフトウェアツールも提供されます。これにより、エッジでのビジョンAIアプリケーションの開発が加速され、様々な業界での利用が期待されています。
アドバンテックの豊富な製品群
すでに日本市場では、Hailo-8を搭載したM.2モジュール「EAI-1200」が販売中であり、28TOPSの演算性能を持ちながら消費電力は約5ワットという高いコストパフォーマンスを誇ります。「EAI-1200」は特に、手荷物検査や労働安全、自律移動ロボット(AMR)など多様なアプリケーションでのAI活用を促進すべく設計されています。
一方で「EAI-3300」は、医療画像解析や交通監視、欠陥検査といった要求が厳しいAIアプリケーションに最適なスペックを誇ります。最大15ワットの消費電力で52TOPSのAI性能を実現するため、信頼性の高い動作が可能です。
最前線の技術力が生む未来
アドバンテックの新たなGPUカード「EAI-3300」は、今後のAI技術において重要な役割を果たすことが予想されます。AIとIoTを融合させたビジョンに沿って、産業パートナーとの協力を重視し、エコシステムの共創活動を推進しています。
また、同社は1983年に台湾で設立されて以来、産業向けに高品質・高性能なパソコンを開発しており、現在では3,000を超えるIoT機器をラインナップしています。特に、日本市場においては迅速な対応と高品質な製品提供を通じて、さまざまなニーズに応えています。
アドバンテックが掲げる「Enable an Intelligent Planet」というビジョンが示す通り、彼らの技術革新は私たちの未来に多大な影響を与えることでしょう。今後の動きに目が離せません。