Kuria Therapeuticsとの新たなライセンス契約で眼疾患治療薬の開発が進展

株式会社スコヒアファーマは、眼科および皮膚科領域における新たな治療薬開発に向けて、米国の製薬企業Kuria Therapeutics, Inc.とライセンス契約を結びました。この契約は、同社が自社で創製したNrf2活性化薬SCO-116を局所投与する製剤として開発、製造、商業化することを目的としています。

このライセンス契約の下、スコヒアファーマは契約一時金を受け取り、各国での開発および販売において、達成したマイルストンに基づき最大67百万米ドルの追加報酬を受け取ることが期待されます。売上に応じたロイヤルティも得られるため、スコヒアファーマにとっては大きなビジネスのチャンスとなります。さらに、眼科および皮膚科領域のSCO-116製剤開発全般はKuria社が責任を負い、それ以外の局所製剤や全身性製剤についてはスコヒアファーマが権利を保持します。

Nrf2経路は、細胞の抗酸化反応を制御する重要な役割を担っており、外部からの危険要因や炎症に対する防御機能に貢献します。この経路の活性化は、眼や皮膚に関するさまざまな疾患において有益であると考えられており、具体的な疾患として眼表面疾患、角膜ジストロフィ、緑内障、黄斑変性症、糖尿病性眼疾患が挙げられます。これらの疾患に対する治療の可能性については、動物モデルで確認されており、今後の臨床研究が期待されています。

Kuria社のKeith Ward博士は、「スコヒアファーマが開発したNrf2活性化薬に取り組めることを大変嬉しく思います」とコメント。さらに、「新たな治療法を通じて、医療に貢献することができるのは光栄なことです」と意気込んでいます。

対するスコヒアファーマの代表取締役社長、渡部正教氏も、「Kuria社は眼科治療薬の開発において経験豊富なパートナーです。この協力を通じて、急務である新たな治療法を必要としている患者たちに、迅速に届けることができると信じています」と述べています。

【SCO-116の詳細】
SCO-116は、非共有結合型の新たな活性化薬であり、Nrf2とその調節因子であるKEAP1の相互作用を選択的に阻害します。この薬剤は、既存の多くのNrf2活性化薬に比べて安全性が高く、毒性試験において良好な結果を得ています。眼科や皮膚科だけでなく、慢性腎疾患や非アルコール性脂肪肝炎など、さまざまな疾患への応用も期待されています。

Kuria Therapeuticsは、専門的なチームが集結しており、ライフサイエンスの各分野での豊富な経験を有しています。眼科および皮膚科領域の新しい治療薬の開発に取り組む同社については、今後ますますの注目が集まると言えるでしょう。

詳細については、こちらをご確認ください。

会社情報

会社名
株式会社スコヒアファーマ
住所
神奈川県藤沢市村岡東二丁目26番地の1
電話番号

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