株式会社Fujitaka、設置型ドローンで全国のクマ対策を革新

株式会社Fujitakaが推進する新しいクマ対策

最近、全国各地で増加しているクマの出没による被害が深刻化しています。特に北海道や長野県では、過去10年での被害報告が急増し、人身事故も多発している状況です。これらの背景には、クマの生息域の変化や、食料を求めて人里に近づく行動が挙げられます。

株式会社Fujitakaは、こうしたクマ対策のニーズに応えるべく、設置型遠隔操作ドローンを活用した新たなソリューションを発表しました。このシステムは、DJI社のドックステーション「DJI Dock3」を用いて、自動的にクマの監視と検知を行います。今後、2025年11月から本格的に運用が開始される予定です。

根本的な問題に応える

これまでのクマ対策は、見回りや檻の設置に依存していました。しかし、広大な監視エリアをカバーするためには多くの人手が必要であり、依然として人員不足が課題となっていました。また、夜間や悪天候時の目視監視には限界があり、リスクも伴います。そこで、Fujitakaは全く新しいアプローチとして、設置型ドローンシステムの開発に至ったわけです。

新技術によるクマの自動検知

Fujitakaの提供するこのドローンシステムには、AIを駆使したクマの自動検知機能が搭載されています。専用のドックステーションを利用することで、ドローンは人手なしで自動的に離発着し、充電を行います。この仕組みによって、山岳地帯や人が立ち入りにくいエリアでも効果的なクマ監視が実現可能となります。

AIによる精度の高いクマの認識により、赤外線カメラも装備されているため、24時間体制での監視が可能です。これにより、クマの出没を迅速に把握し、必要な対策を講じることができるのです。

クマに対する威嚇機能と情報共有

このドローンには、クマを検知した場合に警告音や光で威嚇する機能も備わっています。地域ごとの特性に応じたカスタマイズが可能で、クマを安全に遠ざけることが期待されます。また、検知した情報はクラウドに接続し、リアルタイムで関係者に通知されるため、地域住民や自治体にも迅速に情報が共有されます。

今後の展開とトライアルサービス

Fujitakaは、これまでにもドローン技術を様々な分野へ応用してきました。太陽光発電施設の監視をはじめ、建設現場での状況確認などにも利用され、今後はこのクマ対策のシステムを全国へ展開する予定です。さらに、設置型遠隔操作ドローン「DJI Dock3」を使ったトライアルサービスも提供しており、実運用前に現場での効果を検証できる機会を設けています。