新しいETC割引計算サービスが始まる
ナビタイムジャパンは、貸切バスが高速道路を利用する際にかかる通行料金を自動的に算出する新しいWebサービス『ETC大口・多頻度割引対象区間計算サービス』の提供を開始しました。これは、日本初の試みで、ETCコーポレートカードの履歴情報を活用して割引料金を算出できるシステムです。
サービスの背景
高速道路の利用頻度が高い事業者、特に貸切バスや物流トラックには、大口・多頻度割引制度が設けられています。この制度では、通行料金が利用頻度に応じて割引されますが、驚くべきことに、実際にどのくらいの割引が適用されるかは、運行日の翌月にしか知ることができませんでした。バス事業者にとっては、お客様への請求をスムーズに行うために、手動で割引対象の区間や料金を計算する必要があったため、この事務作業が業務負担となっていました。
新サービスの特徴
『ETC大口・多頻度割引対象区間計算サービス』は、バス運行における負担を軽減するために開発されました。このサービスでは、ETCコーポレートカードの利用履歴が入ったCSVファイルをアップロードすることで、必要な情報(利用日時、乗降IC等)を自動的に拾い上げます。これにより、ナビタイムジャパンの経路探索技術を基に、実際に走行したルートを推定し、割引対象区間を判定します。さらに、自社の割引率を入力するだけで、割引額の概算を迅速に出力できるのです。
利用対象と今後の展開
まずは団体旅行や個人旅行向けのバス事業者が対象となり、2025年3月にはメイテツコムのバス予約運行管理システム『楽々道中』との連携が予定されています。今後は、物流業界への展開も視野に入れています。
業務効率化のメリット
このサービスによって、バス事業者はETCコーポレートカードの利用履歴から手動でルートを推測したり、高速料金を計算する手間が大幅に削減されます。また、高速道路やICの新規開通、料金改定にもスムーズに対応できるため、リアルタイムで正確な割引対象区間や割引額を把握できます。
さらなる機能拡充に向けて
ナビタイムジャパンは、将来的にはバスドライバーがスマートフォンで取得する走行ログを活用したさらなる機能追加を検討しています。バス事業者のニーズに寄り添い、利便性の向上を目指すこのサービスは、業務の効率化だけでなく、安全で安心な運行支援にも貢献することを目指しています。
以上のように、ETC大口・多頻度割引対象区間計算サービスは、バス運行のプロセスを効率化し、業界全体にポジティブな影響をもたらすことが期待されています。興味のある方は、ぜひこの新しいサービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。