音楽がもたらす自己表現の新たな形
静岡県浜松市にある児童養護施設「わこう」にて、音楽ブランディングを手がける株式会社LITORYが開催した特別なイベントが、子どもたちの心を動かしました。この取り組みでは、楽器演奏とAI作曲体験を通じて、幼児から中学生までの11名の子どもたちが参加し、自分自身を音楽で表現する力を育む機会を得ました。
LITORYの挑戦
LITORYの代表取締役である平田圭氏は、「音楽を通じて自分らしさを見つける」という理念を持ち、この活動を通じて音楽が果たす役割の重要性を訴えています。特に、音楽による自己肯定感の向上と地域社会とのつながりを深化させることを目指しています。
活動の流れ
イベントは、以下のステップで進行しました。
1.
音楽との出会い:子どもたちは楽器やAIによる作曲体験を通じて、新しい世界を知ることができました。
2.
感情の表現:楽器を演奏したり歌詞を作ったりする中で、日常の思いを音にして表現しました。
3.
自己発見と成長:初めての体験が子どもたちに新たな一面を発見させ、自信を持つきっかけとなりました。
4.
地域社会への波及効果:子どもたちの成長や笑顔が地域に広がり、音楽を通じたつながりが生まれました。
楽器演奏体験の印象
特に印象深かったのは、ドラム体験です。最初は自信が持てずに控えめだった小学生たちが、1時間の演奏を終えた頃には8ビートを叩けるようになっていました。その様子は、自信を持つことの喜びにあふれており、周囲にいる他の子どもたちにも良い刺激を与えていました。このような瞬間が、自己肯定感を高める一助となったのです。
AI作曲体験の魅力
AIを用いた作曲体験では、子どもたちが自分の言葉や感情を元に楽曲を作成しました。完成した曲を聴く中で、「受験の時にこれを聴きたい」と話す中学生もおり、音楽が彼らの未来をサポートする存在となったことが伺えます。普段の生活の中で体験した感情が、音楽を通して表現される体験は、子どもたちにとって非常に貴重なものとなりました。
平田代表のビジョン
平田氏は、自身の幼少期の経験をもとに音楽の力を信じています。「音楽を通じて心の中の感情を解き放ち、自分らしさを表現できる社会を作りたい」という思いがあり、今回の活動についても「子どもたちが音楽を日常で感じ、自分の好きなことを見つけるきっかけになれば嬉しい」と語っています。
今後の展望
LITORYは今後、他の施設やコミュニティでも同様の音楽体験を提供していく予定です。さらに、プロのアーティストとのコラボレーションも視野に入れており、より多様な音楽の実践を通じて感情の表現を広めていくことを目指しています。地域社会や企業との連携を進め、音楽を通じたコミュニケーションの促進に努めます。
児童養護施設「わこう」について
このプロジェクトが行われた「わこう」は、静岡県浜松市に所在し、地域密着の支援を展開する児童養護施設です。多くの子どもたちが集まる場として、地域社会とのつながりを大切にしています。音楽を通じたこの取り組みは、単なる活動にとどまらず、地域全体にポジティブな影響を及ぼすものとして期待されています。
音楽が持つ力を信じるLITORYの取り組みが、今後も多くの子どもたちに自信と自己表現のきっかけを提供し続けることでしょう。