岡山県高梁市のICT教育:発言力向上の実践
岡山県高梁市に位置する小中学校では、近年、ICT(情報通信技術)の導入が進められており、その結果、生徒の発言や発表回数が飛躍的に増加する実態が明らかになっています。特にタブレットやアプリを活用することで、児童・生徒たちはより積極的に意見を発信するようになったとのことです。
アンケート結果の概要
高梁市内の全小中学校にて行われたアンケート調査では、79.0%の教職員が「生徒の発言や発表が増えた」と応えています。その中で「かなり増えた」と答えたのは6.7%、そして「多少増えた」が72.3%を占めています。この結果は、GIGAスクール構想の一環としてICTが教育に持つ効果を示すものです。
主な使用アプリケーション
高梁市の教育現場で使用されている主な学習アプリには以下のようなものがあります。
- - Google Jamboard: 協働でのアイデア出しや発表が可能なホワイトボードアプリ。
- - ミライシード「オクリンク」: 生徒が自己表現をしやすくするためのプラットフォーム。
- - ミライシード「ムーブノート」: 発表資料や考えを視覚的に整理して共有できるアプリ。
タブレット端末としては主にiPadが使用されています。
教職員の生の声
教職員の方々からは、ICT導入に伴う具体的な変化について、以下のような声が寄せられています。
発言に自信を持てる
「発言が苦手な子どもが変化した」という声が多く見受けられます。例えば、オクリンクを利用することで自分の考えを発表できる場合が増えたとのこと。このように、挙手が苦手な生徒でもデジタルツールを使うことによって意見を発信しやすくなっています。他者の考えを参考にしながら、自分の意見を持つことができる機会も増加しているようです。
不安の軽減
また、「他の意見を発表前に見ることができるので、間違える不安が軽減される」という意見も多く、友人の考えをあらかじめ知ることができるため、安心して発表に臨むことができるとのこと。「自分の考えが間違っていないかという思いを払拭できる」と語る教員も多いです。
発表支援の視覚化
ICT機器は視覚的な面でも大きな支援を行っています。「ジャムボードを使うことで発表がしやすくなった」という声や、オクリンクを使用して説明をする際に、自分のノートを電子黒板に映すことで理解を助けることができたとのことです。
実感される3つの効果
これらの教職員からの意見を基に、ICT活用の効果として以下の3つが挙げられます。
1.
発言が苦手な子供でも意見を書ける: タブレットを使うことで、自己表現の回数が増え、自信に繋がる。
2.
他の子の意見が見える: これにより、自分の意見に自信を持てるようになる。
3.
電子黒板の使用: 発表内容を簡単に提示でき、確認しながら発表を行えるようになる。
このように、高梁市ではICTを活用した教育が推進され、生徒たちの発言力や主体性が大いに向上しています。今後も、この取り組みがさらに進展し、多くの生徒たちが自己表現の楽しさを実感することを期待しています。