次の灯株式会社:岡山から世界へ挑む環境ベンチャー
次の灯株式会社は、岡山を拠点にした環境ベンチャーで、注目の取り組みを通じて、地方から世界へ向けた循環経済の新しい形を提案しています。彼らの特徴は、環境保護とビジネスの両立を実現した革新的なモデルです。これにより、日本全国で5,000社以上の整備工場や運送会社が参加。また、CO₂削減量は8,600万kg、地球を223周分に当たる量を達成しました。
環境と経済を融合させる企業モデル
次の灯が目指すのは、環境を傷つけることなく利益を追求する仕組みづくりです。彼らは、廃棄される運命にある部品を再資源化し、そこに新たな価値を与えることで、経済と環境が共鳴し合う社会を実現。企業の利益が地球の未来を支えるという考えのもと、具体的な活動に取り組んでいます。
導入企業数の意味
“5,000社”という数字は、単なる業務の導入件数に留まらず、環境意識を持った現場からの積極的な行動の象徴です。多くの業界では、環境問題に対する意識はあっても、コストや手間が障壁となり、実際の行動に移せないという声が長年にわたって存在してきました。次の灯はその課題を解決するため、廃棄物を減らしつつ利益を上げるモデルを作り出しました。
DPF事業の革新
同社の主力事業は、ディーゼル車の排気を浄化する「DPF(ディーゼル微粒子フィルター)」の再生業務です。一般に廃棄されるはずの部品を、洗浄・再検査・再組み立てのプロセスを通じて再利用可能とし、その結果、CO₂排出量を最大で45%削減しています。整備工場は「新品よりも合理的な再利用」を選び、環境対策がコストから価値へと変わる瞬間を体験しています。
仕組みのデザインがカギ
次の灯のユニークな点は、再生技術そのものではなく“仕組みの設計”を中心に据えているところです。DPFを回収し再生する新たな循環ネットワークを全国に広げ、物流や在庫、品質保証までを自社で統合。これによりスピード、品質、環境性を考慮したシステムを構築しました。
地方から広がる循環の経済
この取り組みは、小規模な整備工場で始まり、今では全国5,000社にまで拡大。覚醒した理念、「使い捨てではなく、使い続ける」という価値観が浸透しています。さらにはEVバッテリーや産業廃棄物など新たな分野への拡大も視野に入れた活動が進んでいます。
成果を数字で見る
次の灯は、導入企業数5,171社、CO₂削減量約8,600万kg(地球223周分)、年間再生DPF数18,000個、累計再利用額8.6億円といった具体的な成果を上げています。これらの数字は、彼らの取り組みが実際に経済として成立することを示しています。
未来への挑戦
次の灯が地方から全国、そしてアジアへ向けて拡大する中、2025年には埼玉、名古屋、九州に新拠点を設立予定です。また、アジア圏での再生拠点の設立も進むなど、活動は順調に拡大しています。
循環をデザインする会社
次の灯の新本社は「循環をデザインする会社」の理念を空間に落とし込んだ実験場であり、環境保護の成果や課題を示すための場として設計されています。日々、社員はその実績を目にしつつ、さらなる目標に向かって挑戦し続ける環境が整っています。
CEOのメッセージ
「地方には“まだ使えるもの”と“まだ輝ける人”がたくさん存在します。それを社会に循環させる仕組みをつくることが、私たちの使命です。5,000社が共に動き出した今、本当のスタートが始まりました。」— 次の灯株式会社 代表取締役CEO 黒川聖馬
岡山の次の灯株式会社は、環境と経済を両立させる取り組みを通じて、地方から世界へ挑んでいます。今後の展開に注目が集まります。