飛騨市における茅葺き民家「旧中村家」の修復と公開イベント
岐阜県飛騨市に位置する茅葺き民家「旧中村家」が、特に注目される修復プロジェクトを迎えています。この民家は、明治初期に建てられた合掌造りの典型的な農家であり、市の文化財としても指定されています。移築から約30年が経過し、土台の傾きや屋根の損傷が著しい中、修復工事の準備が整いました。
公開イベントの日程と内容
この修復工事の一環として、特別な「曳家」(横移動)を2024年9月15日(日)・16日(月・祝)に一般公開します。曳家は通常目にすることがない工法で、多くの人々にとって貴重な体験となるでしょう。具体的な日時は以下の通りです:
- - 日時:2024年9月15日(日)、16日(月・祝) 09:00~16:30
- - 場所:飛騨みやがわ考古民俗館(岐阜県飛騨市宮川町塩屋104)
イベント中には、両日ともに10:00と14:00に飛騨市教育委員会の学芸員による講演が行われ、修復の経緯や施工内容について詳しく解説されます。
ふるさと納税による支援
この修復プロジェクトには全国からのふるさと納税が寄せられています。令和2年度から募集を始めた「修復工事へのご寄附」プログラムにより、なんと6,000万円以上の支援が集まり、皆様のおかげで修復作業が実施可能となりました。寄付を通じて地域の歴史や文化に貢献できる貴重な機会でもあります。
飛騨みやがわ考古民俗館の魅力
こちらの民家の修復に伴い、飛騨みやがわ考古民俗館も注目のスポットです。この施設では多彩な民俗資料や考古資料を見ることができ、飛騨地域の文化や歴史を深く学ぶことができます。特に、江戸時代から現代までの民俗資料が16,000点以上、旧石器時代から縄文時代に至るまでの考古資料が40,000点以上収蔵されています。その中でも、1,000点以上の縄文時代の石棒は全国的に知られており、学術的にも重要な価値を持っています。
旧中村家の未来と市の取り組み
「旧中村家」では、修復作業だけでなく、地域の皆様との交流を深めるために多様なイベントやワークショップも予定されています。これまでの取り組みとしては、職人による解説付きのツアーや囲炉裏イベントなどが催されており、参加者たちに地域の文化を体感してもらっています。
修復後には、様々なイベントや宿泊施設としての活用も計画されており、文化財の保存と地域活性化に貢献することを目指しています。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ
イベントや修復に関する詳細は、飛騨市教育委員会事務局文化振興課までご連絡ください。担当の三好まで直接お問い合わせいただければ、詳しい情報を提供いたします。
このように、飛騨市の「旧中村家」は、ただの建物ではなく、地域の歴史を語る重要な拠点です。未来に向けての新たな一歩に、ぜひご参加ください。