大陽日酸が新たに発表した無細胞タンパク質合成製品
2023年10月、大陽日酸株式会社は無細胞タンパク質合成技術を駆使し、研究向けの新しいサイトカイン及び細胞成長因子の製品を販売開始することを発表しました。この新製品は、科学研究の効果を高めるために特別に設計されています。
製品概要
今回販売されるのは、IL-1βとOncostatin Mの二つの製品です。これらは無細胞タンパク質合成(大腸菌由来)で製造され、精製はカラム精製法で行われています。初回の受注は2025年4月から開始される予定です。
IL-1β
IL-1βは、炎症誘発性サイトカインの一つで、多様な細胞応答を誘発します。特に、T細胞の分化や増殖を促進する働きがあり、関節リウマチや自己免疫疾患の研究において重要な役割を果たすと考えられています。これにより、関連疾患の治療法開発に貢献することが期待されています。
Oncostatin M
Oncostatin Mは細胞成長因子として機能し、神経の新生や骨の形成、さらには肝臓の発生にも重要な役割を果たすことが研究により示されています。この因子が持つ特性は、様々な臨床研究においても注目されており、今後の発展が期待されています。
製品の特徴
両製品ともに、以下のような特徴を持っています。
- - サイズ: 20 μg、100 μg、500 μg から選択可能で、カスタムサイズにも対応。
- - 純度: 高純度(>95%)を実現。
- - エンドトキシン: < 1 EU/μg と非常に低い。
- - 形態: 1 mg/mLの水溶液として提供され、−80℃での凍結保存が可能です。
- - 活性: IL-1βとOncostatin Mの活性は、特定の細胞の増殖実験によって確認されています。
会社の背景
大陽日酸株式会社は、1910年の創業以来、産業ガスや医療用ガスの製造・販売に注力しており、本社は東京都品川区に位置しています。最近では、細胞成長因子を含む研究用試薬の開発に成功し、科学研究の進展に寄与しています。2024年3月期には、セグメント別で約4,143億円の売上収益が見込まれるなど、グループ全体の成長が期待されています。
まとめ
大陽日酸の無細胞タンパク質合成技術を活用した新製品は、研究の新たなツールとして、多くの研究者にとって歓迎されることでしょう。今後の製品展開に期待が寄せられています。是非この機会に、製品の詳細をチェックしてみてください。