京セラの太陽電池開発
2025-09-16 14:03:59

京セラが参画する次世代太陽電池開発プロジェクトの全貌と目標

京セラ株式会社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主導する次世代型太陽電池開発事業に採択されました。この事業では、京セラと東芝エネルギーシステムズが中心となり、ペロブスカイトとシリコンを利用した新しい太陽電池の開発に取り組んでいます。目標は、2029年度までにモジュール変換効率が30%以上、耐久性が20年以上に達することです。

本コンソーシアムのメンバーには、京セラと東芝のほか、多くの大学が参画しています。明治大学、名古屋大学、豊田工業大学、新潟大学、電気通信大学などの教育機関と連携し、より専門的な研究を進めます。目指す品質は、現在主流となっている単結晶シリコン太陽電池と同等以上の耐久性を持ちながらも、モジュール変換効率を大幅に向上させることです。

ペロブスカイト/シリコンタンデム太陽電池は、発電コストの低減にも寄与することが期待されています。具体的には、250cm2以上の実用化レベルのサイズで開発を行い、発電効率を高めることで、設置するエリアの拡大やリプレース需要の増加に貢献する見込みです。特に、FIT(Feed-in Tariff)終了後も、既存の発電所における導入が可能になるなど、広がる利用可能性が注目されています。

この事業は、ただの技術開発に留まらず、カーボンニュートラル社会の実現に向けた大きな一歩として位置づけられています。京セラは、環境に優しい持続可能なエネルギーの普及を目指し、これまでの技術を進化させることで、新たな市場を創出していくことでしょう。一方で、ペロブスカイト太陽電池の安全性や長期耐久性に関する課題も残されているため、研究開発の進捗には今後も注目が集まります。

日本における再生可能エネルギーの導入は、ますます重要性を増しています。気候変動への対策やエネルギー自給率の向上の観点から、新しい技術の導入が求められる中で、京セラのこのプロジェクトが果たす役割は大きいです。今後の開発成果がどのように具体化していくのか、多くの関係者が期待を寄せています。次世代型太陽電池技術が、持続可能な社会を築く一助となることが期待されることでしょう。

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