血小板製造技術の開発
2024-09-12 14:40:45

京都大学と企業が連携し血小板製造技術の開発を進めるプロジェクト始動

京都大学と企業が連携し血小板製造技術の開発を進めるプロジェクト始動



国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「経済安全保障重要技術育成プログラム」が新たな一歩を踏み出しました。このプログラムは、有事の際に求められる技術の育成を目的としたもので、特に医療現場での血小板不足問題に焦点を当てています。作品の中で、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の江藤浩之教授を中心としたグループが「高品質人工血小板の連続製造システムの研究開発」とその実用化を目指す提案を行い、実施予定先として選定されました。

プロジェクトは、2024年度から2028年度までの予定で、事業規模は約50億円と大規模です。この取り組みの背景には、血液中の血小板が不足した際に即座に対応できるユニバーサルな血小板の必要性があります。プロジェクトの進行により、さまざまな患者に対して拒絶反応なく輸血できる人工血小板が開発される見込みです。これにより、治療の選択肢が広がることが期待されます。

プロジェクトの構成と実施体制



このプロジェクトでは、複数の大学と企業が連携しています。京都大学が中心となり、キヤノン株式会社、佐竹マルチミクス株式会社、Minaris Regenerative Medicine株式会社、東京慈恵会医科大学、千葉大学、山梨大学が共同で取り組みます。具体的には、江藤教授の研究グループがiPS細胞から効率的に血小板を作成する技術の進化を図り、キヤノンや佐竹マルチミクスはその製造技術の開発を担当します。また、Minaris Regenerative Medicineが製造と品質管理体制の構築を手掛け、東京慈恵会医科大学は血小板の品質測定モデルの開発を行います。加えて、千葉大学や山梨大学も治験デザインの策定に参加し、実用化に向けた重要な役割を果たしています。

経済安全保障と医療分野の未来



NEDOが推進するこのプログラムは、身近にある医療技術がいかに経済安全保障に寄与するかを示しています。国際情勢が不安定な今日、急速に進化する医療技術とその実用化が求められています。このプロジェクトの成功が、将来的に日本の医療体制の安定化に寄与し、経済的な安全保障を強化する一助となることでしょう。

さらに、Minaris Regenerative Medicineは再生医療等製品に特化したCDMO(医薬品製造受託機関)として、グローバルに展開している実績を持っています。これまで25年にわたる治験薬製造や商用製造の経験を活かして、迅速な技術の実装と製品の提供を目指します。このような研究開発の進展は、今後日本国内外での医療現場の現状を大きく変化させる可能性を秘めています。

この革新的なプロジェクトが実現することで、医療の未来がどのように変わるのか、関係者だけでなく一般市民も期待を抱いていることでしょう。私たちの健康と安全を守るために、今後の成果に注目していきたいと思います。


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会社情報

会社名
Minaris Regenerative Medicine株式会社
住所
神奈川県横浜市神奈川区恵比須町1澁澤ABCビルディング1号館4階
電話番号
045-620-9280

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