日本で働く外国人のサポート実態調査
外国人材紹介を行うサオマイジャパン株式会社が、2024年8月から10月にかけて、日本での就労を希望する外国人を対象とした「日本での生活・就職に関するアンケート」を実施しました。約52名から集めた結果を元に、日本で仕事を希望する外国人が抱える期待や不安について詳しく見ていきます。
調査の目的と背景
調査の主な目的は、外国人が働きやすい環境を整備するため、日本での生活や就職活動におけるサポート状況を把握することです。日本に来る前と後では、外国人材の日本に対する印象に変化が見られ、特に自然や食事に対する好印象が強まりました。一方で、日本人とのコミュニケーションの難しさや物価の高さを不安要素として挙げる声も多くありました。
来日後の生活について
アンケート結果によると、来日本人材の中で「季節を楽しめる」との意見が多かったものの、「コミュニケーションが取りやすい」と感じない人材も見受けられました。母国での生活と比較し、気候や食文化の違いに興味を持っている一方、母国語以外での会話にストレスを感じる人も多いのです。特に日本語能力がN2レベルの外国人材が、職場で思うようにコミュニケーションを図れないことが、定着の障害となることが考えられます。
職場環境を改善するためには、定期的に会話の機会を設け、多文化交流を促進することが重要です。
仕事を探す上での重視点
外国人材にとって、仕事選びで重視されるのは「職場の雰囲気がよいこと」で、21%の回答数を占めました。勤務地や給与も重要な要素ですが、安定した生活環境が求められていることが伺えます。また、ワークライフバランスを意識する外国人も増え、「残業が少ない」「休暇が取りやすい」といった要望も多くなっています。
就職活動のサポート状況
就職活動に関して、約半数の回答者が「自分一人で行った」と回答し、3割は「就職エージェント」を利用したとしています。最もニーズが高かったサポートは「就職相談」で、次いで履歴書や職務経歴書に関する指導が続きました。需要がありながらも、求めるサポートが不十分であると感じていることが示されています。
特に、面接対策セミナーなどの充実を求める声が多く、外国人材に特化した支援の重要性が高まっています。
調査のまとめ
この調査から、外国人材が日本で働くためには、企業側が用意する教育・サポート体制の整備が必要であるということが明確になりました。企業が外国人を雇用する際には、彼らが抱える不安や期待を理解し、それに応じた支援を行うことが求められます。
外国人材の定着率向上や労働環境の改善は、企業にとっても重要なテーマです。今後、外国人材が日本でより良い生活を送り、活躍できるための施策が期待されます。