グローバル事業推進の必読書『海外子会社リーガルリスク管理の実務 第2版』
KPMGコンサルティング株式会社が、ベーカー&マッケンジー法律事務所との共著で新たに発行した書籍『海外子会社リーガルリスク管理の実務 第2版』について紹介します。本書は、海外で事業を展開する日本企業にとっての重要なガイドとなるでしょう。
書籍の概要
本書は、グローバルに事業を行う日本企業の本社や海外拠点、現地法人において、法務リスクの管理やコンプライアンス対策、内部通報制度について実践的な視点から詳しく解説しています。また、初版から5年が経過した現在、政治的や経済的な環境の変化に対応し、法的リスクとしてサイバーセキュリティや経済制裁、移転価格の問題を新たに取り上げています。
内容のポイント
本書は二部で構成されており、第一編では海外子会社が直面しがちな法的リスクについて幅広く取り扱っています。具体的には、社内不正や贈収賄、競争法、労務関連のリスクなど、現在の国際ビジネスにおいて重要なテーマが扱われています。このセクションでは、特に最近の法律改正や新たに施行された法律についても言及されており、企業がどのようにこれらのリスクに対処すべきかの指針が示されています。
第二編では、KPMGコンサルティングが実施した調査結果をもとに、日本企業の法務課題やコンプライアンス体制の整備に必要なポイントがまとめられています。この部分は、特に内部通報制度の整備やテクノロジーを活用した法務・コンプライアンス体制の運用の重要性を強調しており、現代のビジネス環境における対応策が広範囲にわたります。
目次の詳細
本書は348ページにわたり、以下のように構成されています。
第1編:海外事業における法的リスク
- - 第1章:社内不正リスク
- - 第2章:贈収賄汚職リスク
- - 第3章:競争法リスク
- - 第4章:労務リスク
- - 第5章:人権侵害リスク
- - 第6章:プライバシーデータ管理リスクとサイバーセキュリティリスク
- - 第7章:経済制裁リスク
- - 第8章:貿易投資法リスク
- - 第9章:環境法リスク
- - 第10章:営業秘密リスク
- - 第11章:商標保護リスク
- - 第12章:債権管理・保全リスク
- - 第13章:移転価格と恒久的施設リスク
第2編:グローバル法務・コンプライアンス体制の整備・運用
- - 第1章:海外子会社の内外環境
- - 第2章:グローバル法務・コンプライアンスの全体像
- - 第3章:ガバナンスと企業文化
- - 第4章:法規制違反の未然予防
- - 第5章:法規制違反の早期発見
- - 第6章:法規制違反の対応
- - 第7章:テクノロジー活用
- - 第8章:法務・コンプライアンス体制の構築例
発行に寄せて
本書は、2024年10月10日に株式会社中央経済社から発行され、定価は4,400円(税込)です。日本の企業が海外市場においてリスクを適切に管理し、持続的な成長を遂げるための一助になることを期待しています。
ベーカー&マッケンジー法律事務所について
ベーカー&マッケンジーは1972年より東京に事務所を構え、国際ビジネスに関する専門知識を提供しています。法律分野での豊富な経験を持ち、企業のリーガルリスク管理をサポートしている信頼のパートナーです。
KPMGコンサルティングについて
KPMGコンサルティングは、企業の事業変革やテクノロジーの導入、リスク管理に特化したコンサルティング業務を展開しており、幅広い業界に対して高品質なサービスを提供しています。特に法務やコンプライアンスの分野においては、その専門性から多くの企業に支持されています。
この書籍は、変化する国際ビジネス環境の中で、有効なリスク管理戦略を構築するための実用的なガイドラインを提供しています。