新たな日本酒の定番「kasu」シリーズの誕生
福島県南相馬市に位置する株式会社haccobaは、革新的な日本酒を目指す酒蔵「haccoba -Craft Sake Brewery-」を2021年2月に設立し、新たな日本酒文化を築くための取り組みを行ってきました。そんなhaccobaが、新たな定番酒「kasu」シリーズを発表し、第1弾として「kasu [sansho lemonade]」を2024年11月26日より発売することを発表しました。
新しい酒づくりの理念
かつて日本では、家庭で様々な原料を用いた自由な酒づくりが行われていましたが、明治以降、免許制度によってその文化は衰退しました。haccobaはその歴史を受け止め、より自由な酒づくりの復活を目指しています。「どぶろく」が象徴するように、かつての人々が行っていた自家製酒の製造を見直し、発酵文化の持つ可能性を追求していくのです。
「kasu」の意味とその背景
新たな定番酒の名である「kasu」とは、酒造りにおいてできる未利用資源、つまり「粕」を指します。haccobaは、これまでの研究成果として「haccoba LAB_」で多くの「粕」の可能性を発見してきました。この「粕」を新たな価値に変え、より魅力的なお酒を生み出すことを目指しています。
新商品「kasu [sansho lemonade]」の詳細
「kasu [sansho lemonade]」は、兵庫県但馬地区のレストランTANIGAKIが提供する特製ドリンクを活用した商品です。地元特産の朝倉山椒を使用したレモネードの粕から生まれたこのお酒は、まさに爽やかさと心地よい風味の融合が特徴です。
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商品名: kasu [sansho lemonade]
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販売価格: 2,420円(税込)
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内容量: 500ml
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発売日: 2024年11月26日
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販売チャネル: haccobaオンラインストアや各店舗
この商品は、冷やしても温めても楽しめる多様性を持ち、ロックやソーダ割りとしても最適です。ぜひ、さまざまなシーンでお楽しみいただきたいアイテムです。
デザインとネーミングの意義
今回の「kasu」は、「ブリコラージュ」というフランス文化に基づいた考え方を取り入れています。物事の用途を超えて、その存在意義を再発見することによって、新たな価値を見出そうとするもので、粕を再利用するこのプロジェクトは、その最たる例です。
また、デザインにはシンプルに「粕」という漢字を用い、視覚的にもそのコンセプトを強調。読み手に飲んでみたいという気持ちを起こさせます。ネーミングの「kasu」も、ネガティブなイメージを逆手に取ることで、多くの人々に新しい発見を提供しようとしています。
haccobaの使命
haccobaは、日本の伝統文化である酒造りを、現代の視点で再解釈し、地域文化を活性化することを目標として活動しています。2011年の東日本大震災以降、原発事故によって一時的に人口がゼロになった小高町で事業を再開し、地域に貢献する姿勢が多くの注目を集めています。
ーこの新たな日本酒「kasu」を通じて、ぜひ皆様にもhaccobaの思想や酒造りの楽しさを感じていただき、新たな日本酒との出会いを楽しんでいただければと思います。