山形県高等学校で自転車通学指導セミナー開催!安全な利用から事故防止まで教職員が学ぶ
山形県教育委員会主催の「令和6年度 山形県高等学校交通安全教育指導者研修会」にて、6月27日(木)に「自転車通学指導セミナー」が開催されました。県立山形北高等学校で行われたこのセミナーには、県内の高等学校等の教職員約40名が参加しました。
講師には、自転車の安全利用促進委員会メンバーで自転車ジャーナリストの遠藤まさ子氏が迎えられました。セミナーでは、山形県における高校生と自転車事故の現状や、事故を減らすための具体的な対策などが講義されました。
山形県における自転車事故の現状と課題
山形県は、高校生が自転車事故で加害者となる割合は低いものの、1万人当たりの自転車事故件数はワースト19位と、加害者割合に比べると高いという現状です。
遠藤氏は、この現状を踏まえ、高校生に多い自転車事故の原因を分析し、具体的な対策を提案しました。特に、ヘルメット着用努力義務化に伴い、ヘルメットの重要性について改めて強調されました。
安全な自転車の選び方とメンテナンスの重要性
セミナーでは、自転車の安全性についても詳しく解説されました。遠藤氏は、毎日使用する通学自転車だからこそ、BAAマークなどの安全基準を満たした自転車を選ぶことの重要性を訴えました。
また、安全な自転車を購入したとしても、定期的なメンテナンスを行わないと事故につながる可能性が高くなるため、車検のように定期的な点検の必要性を強調しました。
年間の自転車通学指導の提案
遠藤氏は、年間を通して自転車通学指導を行う重要性を訴え、具体的な指導内容を提案しました。
春先の新入生ガイダンスでは、自転車通学の基本的なルールやマナーを指導する。
事故が増える5月、6月には、実技を取り入れた安全教室を実施する。
夏休み期間中は、自転車の点検を推奨する。
秋口には、日暮れが早くなる時期であることを踏まえ、交通ルールのおさらいを実施する。
年明けには、進級ガイダンスの一環として、交通ルールや自転車の点検について確認する。
事故を防ぐためのポイント
遠藤氏は、自転車事故を防ぐためのポイントとして、次のような点を強調しました。
逆走や民地寄りの走行は、ドライバーからの死角になりやすく、事故につながる可能性が高い。
ヘルメットの着用は、事故発生時の被害を軽減する上で非常に重要。
事故に遭ってしまった場合の対処法についても指導する。
* 自転車保険の加入を推奨する。
教職員による活発な意見交換
講演後には、教職員による活発な意見交換が行われました。参加した教職員からは、ヘルメット着用や交通指導の具体的な取り組みについて、多くの質問や意見が出されました。
まとめ
今回のセミナーでは、自転車の安全な利用方法や選び方、メンテナンスの重要性など、教職員が生徒への指導に役立つ多くの情報が提供されました。教職員の皆様は、今回のセミナーで得た知識を基に、生徒たちの安全な自転車通学を支援していくことでしょう。