企業におけるAI活用の現状と未来へ向けた課題を探る

AI導入・活用における企業の動向

株式会社ソフトクリエイトは、企業でのAI導入と活用の進展を調査するため、情報システム部門に対して「AI導入・活用における企業の動向と情報システム部の意識調査 2025」を実施しました。この調査の結果が、情シス向け専門メディア「情シスレスキュー隊」で発表されました。

調査概要

調査は2025年6月6日から6月20日間に行われ、418名のITシステム運用に関与する方々が回答しました。この調査結果からは、AI導入に関わる情報システム部門の関与が前年の約6割から8割弱へと増加していることがわかります。これは、AIの活用ニーズが企業全体に浸透していることの表れと言えます。

ただし、組織的にAIを活用している企業の割合は5%未満であり、システム連携やセキュリティ面における課題が依然として存在することが浮き彫りになっています。

AI導入における進展と壁

調査結果によると、企業におけるAIの導入は進んでいますが、組織全体での本格的な活用はまだ達成されています。特に、社内システムとのAI連携に関しては、わずか3.6%という数値に留まっています。このことから、AIの価値を引き出すためには、システム間の連携が一つの重要な課題であると言えるでしょう。

セキュリティへの懸念

また、AIの導入に伴うセキュリティ面への懸念も調査結果から明らかになりました。「学習データからの情報漏えい」といったリスクに対する懸念が7割を超え、特にこれらの懸念は前年よりも増加しています。知的財産権侵害やコンプライアンス違反への意識も広がりつつあり、これからのAI導入にはセキュリティガイドラインの策定が不可欠です。