10代の金銭感覚調査2024
SMBCコンシューマーファイナンスが実施した『10代の金銭感覚についての意識調査2024』により、若者たちのお金に対する意識と行動が明らかになりました。この調査は2024年7月12日から16日にかけて実施され、全国の15歳から19歳の学生1,000名を対象に行われました。以下にその主な結果を詳しく見ていきましょう。
預貯金の状況
調査によると、高校生のうち47.3%が預貯金をしており、平均貯金額は240,140円に達しています。この数字は前回の調査から74,101円の増加を示しています。一方、大学生等(短大生、専門学校生、予備校生を含む)の57.5%が預貯金を持ち、平均貯金額は324,508円で、前回調査から34,107円の増加となっています。
貯金の理由
貯金をしている理由として最も多かったのは「将来のため」で53.6%に達し、次いで「万が一のときのため」と「買いたいものがあるため」が続きました。このことから、10代が将来に対して強い意識を持っていることが分かります。
収入の状況
調査の結果、高校生のうち24.0%が「お小遣い以外の収入がある」と回答し、大学生等では66.0%に上ります。高校生のひと月の平均収入は10,477円、大学生等は40,826円で、大学生等は前回調査に比べて2,680円の増加が見られました。
お小遣いの受け取り方
お小遣いの受け取り方法については、76.8%が「現金のみ」で受け取っており、依然として現金の利用が主流であることがわかりました。特に近畿地方ではこの割合が84.4%と高く、電子マネーの利用は緩やかな広がりを見せているものの、現金が根強い人気を持っているようです。
消費の傾向
10代の平均ひと月の消費額は、高校生が4,679円、大学生等が21,287円となり、両者とも前回調査に比べて減少していることが特徴的です。この減少は、経済的不安を背景に支出を抑える意識が高まっていることを示唆しています。
お金の使い方
10代が最もお金を使いたいこととして、女性では「推し活」が53.8%、男性では「ゲーム」が33.2%という結果が出ており、趣味に対する支出の傾向が明らかになりました。また、10代が取り組んでいる主な節約術として「貯めたポイントを利用する」が44.1%、「外食を控える」が42.5%となっています。
投資への興味
調査の結果、10代の13.5%が投資をしており、58%が投資に前向きな姿勢を持っていることがわかりました。特に株式投資への興味が高く、このことは将来的な経済活動への参加意識の高まりを示しています。
自己投資の意識
また、自己投資にお金を使っている高校生は51.8%、大学生等では62.7%に達し、自己成長への投資が進んでいることが伺えます。
まとめ
この調査結果からは、10代の金銭感覚や貯蓄に対する意識が変化していることが明らかになりました。不安定な経済状況の中で、将来を見据えた貯蓄や投資に対する関心が高まり、自分磨きや趣味への支出も大切にしながら、より賢い消費者としての意識を持つ若者たちが増えていることがわかります。今後の経済や社会情勢の変化を見据えた行動が、彼らのお金の使い方にどのように影響を与えていくのか、注目されます。