オクトパスエナジー、地方ガス事業者との提携を発表
オクトパスエナジーは、浜田ガス株式会社および出雲ガス株式会社とアライアンス契約を締結しました。この提携により、CO₂を排出しない再生可能エネルギーを魅力的な価格で提供し、地域に密着したエネルギー共創モデルを全国に広げることを目指しています。
地方ガス業界の現状と課題
国には約200の地方都市ガス事業者があり、その大多数が顧客数5万件以下の小規模事業者です。これらの事業者は、地域密着の経営スタイルで電力やガス自由化という環境変化に柔軟に対応し、安定供給と地域サービスの両立に努めています。しかし、人口減少やオール電化の普及に伴い、ガス需要は減少傾向にあり、新たなビジネスモデルの構築が急務となっています。これに対抗するため、各社は電力事業への参入や脱炭素への取り組みを強化しています。
オクトパスエナジーは、電力事業に未参入の地方ガス事業者向けに新たなアライアンスモデルを開発しました。これによって、効率的な運営が可能なBPOモデルを提供し、電力販売や再生可能エネルギーの普及をサポートします。
提携の具体例:浜田ガスと出雲ガス
この浜田ガスと出雲ガスとの提携では、オクトパスエナジーが各社顧客向けに専用の電力メニューを設計し、販売を円滑に進めます。特にデジタル契約に不安を持つ高齢者や地域事業者との連携を重視する顧客に対しても、再生可能エネルギーの安心感を提供することが可能です。また、これによりガス事業者としてはこれまで接点が少なかったオール電化世帯へのアプローチも強化されます。
この提携が示すのは、地域に根差したエネルギーサービスの重要性であり、既存の顧客との絆を深めながら新しい顧客層との関係構築にもつながります。
オクトパスエナジーの技術力
オクトパスエナジーは、その名前を冠した独自のテクノロジープラットフォーム「Kraken」により、契約、請求、顧客対応をすべてクラウドで統合管理し、高い顧客満足度を実現しています。この技術力を持って、地方ガス事業者の電力販売ソリューションを支援すると同時に、効率的な事業運営が可能となります。
地方ガス事業者は、自身の顧客基盤を最大限に活用しながら、低リスク・低負荷で電力事業を新たな収益源としてスタートできます。これにより、地域の信頼関係を維持しつつ持続可能な事業構造への転換が期待されます。
地方から全国へ、再エネの未来へ
地方ガス事業者は、自治体や商工会議所などと強固なネットワークを築いてきました。オクトパスエナジーは、こうした地域性とテクノロジーを融合させ、地産地消の再生可能エネルギーの拡大を目指します。特に、地域の産出電力を有効活用する施策を強化し、全国規模での再エネシフトを促進していきます。
日本全体の再生可能エネルギー利用を拡大するため、昼間電力シフトや余剰電力の有効利用を進め、持続可能なエネルギー社会の構築に貢献していきます。
オクトパスエナジーの企業理念
オクトパスエナジーは、グリーンエネルギーを低価格で提供し、透明性のあるサービスを介して顧客の体験を変革することを目指しています。2016年に事業を開始し、すでに8カ国で展開しており、日本でも2021年から本格的に電力事業に参入しています。今後も、地域と共に歩むエネルギーモデルを積極的に広げていくことでしょう。