島津製作所と産総研が革新を推進
島津製作所と国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)が手を組み、10月1日に新たな「島津製作所-産総研 アドバンスド・ソリューション連携研究ラボ」をつくば市に設立しました。この連携研究ラボは、プラネタリーヘルスの実現を目指す重要な一歩となります。
プラネタリーヘルスの追求
島津製作所は、「プラネタリーヘルス」の概念を掲げており、人と地球に優しい持続可能な社会を目指しています。この企業のビジョンは、世界中のパートナーと共に社会的な課題に取り組むことです。これに対し、産総研は日本国内最大の公的研究機関として、先端技術や市場ニーズに直結した研究成果を生み出してきました。これまでの関係をさらに強化する形でのラボ設立が実現したことは、この目標を進めるための強力な基盤を築くことになるでしょう。
連携研究ラボの詳細
新設された連携研究ラボでは、「プラネタリーヘルスを目指した革新的な技術・製品の開発と国際標準化」を目標に掲げています。具体的には、以下の2つのテーマに取り組む予定です。
1.
先端的分析計測手法の国際標準化
国際的なルール形成に向けた取り組みを進め、世界競争力を高めることを目指します。
2.
新たな微生物探索システムの構築
各分野での有用物質の迅速な生産に向けた微生物の探索方法を開発し、農業や医療、食品、バイオテクノロジーなどに応用します。
研究の推進体制
連携研究ラボの体制は、ラボ長の渡辺真氏(島津製作所)、副ラボ長の吉田祐一、稲垣和三、関口勇地の各氏(いずれも産総研)によって構成されます。彼らはそれぞれの専門知識と経験を活かし、連携を通じた研究の深化と成果の社会実装を進めていくことでしょう。
AIST Solutionsの役割
株式会社AIST Solutionsは、連携研究ラボから得られた研究成果を社会に実装する役割を担い、産総研と密接に連携してプロジェクトを推進します。この協力関係は、単なる研究の枠を超え、実際の社会問題の解決につながる成果を生むことが期待されています。
未来の展望
今後も両者はシナジーを生み出せる研究テーマを探索し続け、連携研究ラボを通じて新たな技術革新や製品開発に挑戦していきます。これにより、プラネタリーヘルスの実現に向けた大きな前進が期待されています。この共同研究がどのように社会に影響を及ぼすのか、今後の動向に注目が集まります。