日本初のサファリロッジ、クルーガー国立公園に誕生
angleReserve株式会社とYuka on Safari (Pty)Ltdが連携し、南アフリカのクルーガー国立公園近郊に日本人初となるサファリロッジを開設すると発表しました。このロッジは、環境保護やエコツーリズムの理念に基づき、持続可能な観光のモデルケースとして注目を集めています。
環境を守る新たなビジネスモデルへの挑戦
近年、自然環境の破壊が進む中で、自然を守ることが利益になるような新しいビジネスモデルの構築が求められています。angleReserveは、「自然を守ることで利益を得られる」という考え方を基に、エコツーリズムや生物多様性クレジットを活用した事業を展開していく方針です。このロッジは、その取り組みの第一歩となります。
2025年の春から夏にかけてのオープンを予定しており、現地で10年以上の経験を持つYuka on Safariと連携し、生物多様性保護に努める計画です。
サファリガイド・太田ゆか氏の功績
今回、サファリロッジの設立に取り組むのは、日本人女性初の南アフリカ政府公認サファリガイドである太田ゆかさんです。彼女は、立教大学観光学部在学中にサファリガイド訓練学校に入学し、資格を取得後、グレータークルーガー国立公園でガイドとして活動してきました。彼女の手腕は、野生動物の救助や保護活動にまで及び、「罠にかかった野生動物の救助」や「密猟からサイを守るためのプロジェクト」、さらに「GPS活用による人間と野生動物の調和」など多岐にわたります。
また、現地の魅力を広く伝えるために、ポッドキャストやYouTubeを通じて情報発信を行っており、メディアへの出演も多数。著書も多く、彼女の活動は国際的にも評価されています。
生物多様性保護の重要性
現在、地球全体は「第6回目の生物大量絶滅」とも言われる危機的な状況にあり、過去50年間で野生動物の個体数は約70%も減少しています。約100万種が絶滅の危機に瀕しており、この状況は全人類に影響を及ぼすものです。生物多様性が保たれないと、人類はこの地球で生き残ることが困難になるのです。
さらに、経済活動においても生物多様性は極めて重要な要素であり、GDPの約55%が自然資本に依存していると言われています。環境問題によるリスクが年々増大していることも、我々全体が真剣に受け止めなければなりません。
エコツーリズムがもたらす未来
angleReserveとYuka on Safariの取り組みが成功すれば、サステナブルなエコツーリズムの成功モデルが確立されることとなります。さらに、地域経済への貢献にもつながり、訪問者にとっても貴重な体験となることでしょう。
このサファリロッジは、自然を守ることが結果として経済にも良い影響をもたらすという理念に基づいています。中・長期的には、このロッジがエコツーリズムの新たなスタンダードとなり、他の地域にも影響を与えることが期待されます。
未来の地球に希望をもたらすこのプロジェクトの動向に、ぜひ注目していきたいですね。