NTTイードローンが革新的な腐食深さ推定サービスを発表

NTTイードローンが提供する新しい損傷解析AIサービス

株式会社NTTイードローンテクノロジーは、2025年12月10日（水）から新しい損傷解析AIサービス「腐食深さ推定」の提供を開始します。このサービスは、ドローンカメラやスマートフォンカメラを使用して撮影した鋼材の画像を解析し、腐食の深さを自動的に推定するものです。これにより、目視では難しかった鋼材の腐食深度を簡単に把握できるようになります。

社会インフラにおける重大な問題

近年、社会インフラの老朽化が深刻な危機となっています。鋼材の腐食はその要因の一つであり、腐食が進むことで鋼材の断面が欠損し、その結果として耐久性や耐荷性能が低下することが懸念されています。このような状態は、不適切な設備管理につながり、最終的には構造物の破損や崩壊を引き起こす可能性が高まります。従来の点検方法では、検査員が目視で外観を確認し、腐食の状況を確認するだけなので、実際の腐食深さを定量的に把握するのは非常に難しいのです。

腐食深さ推定サービスの誕生背景

NTTイードローンは、こうした課題に対処するために、NTT株式会社のR&D（研究開発）成果を元にした新サービス「腐食深さ推定」を開発しました。これにより、目視判断から定量的評価へと移行が可能になり、鋼材の健全度をより正確に把握できるようになります。さらに、このサービスは、従来の超音波測定に比べて、効率的に点検が行える利点もあります。

サービスの仕組みと特徴

このサービスは、損傷解析AIサービス「eドローンAI」に組み込まれており、錆検出機能のオプションとして提供されます。この機能を利用することで、錆のエリアを特定し、同時にその腐食深さを解析することが可能となります。特に、この腐食深さを推定する技術は、日本国内では初めて導入されるものであり、非常に珍しい機能です。実際のインフラ構造物から得られたデータをもとに学習を繰り返したことで、推定の精度も高く、平均誤差がわずか0.29mmという精度を誇ります。