新しいリキッドバイオプシーサービスが始まる
株式会社オンチップ・バイオテクノロジーズと株式会社住化分析センターが協力し、今月11月より新たな受託解析サービスを提供開始することが発表されました。このサービスは、がんの治療抵抗性や治療薬効果をモニタリングするリキッドバイオプシー解析に焦点を当てています。
リキッドバイオプシーの重要性
リキッドバイオプシーとは、血液を用いてがん細胞の情報を取得する手法です。従来の生検方法では、がん細胞の取得が困難な場合が多く、サンプリングの侵襲性が高いことが課題でした。しかし、血液中に循環する腫瘍細胞(CTC)を解析することで、これらの課題を解決できます。リキッドバイオプシーは、がん診断の新たなアプローチとして、広がりを見せています。
受託解析サービスの内容
今回のサービスでは、以下のような解析を行います。
- - 免疫チェックポイント阻害剤のための有効性予測評価
- - 分子標的薬のための有効性予測評価
- - 上皮間葉転換(EMT)の評価
特に、Tumor Mutation Burden(TMB)を用いた免疫療法の有効性予測や、腫瘍細胞表面のPD-L1分子の発現解析が行われることで、治療導入の効果を裏付けるデータが得られます。これにより、がん治療の効果を事前に予測し、適切な治療戦略を選択するための支援が可能となります。
CTC解析の最前線
オンチップ・バイオテクノロジーズは、マイクロ流路チップ・セルソーター「On-chipTM Sort」を用いて、CTCの細胞濃縮と解析を行います。この装置は、院内での迅速な解析を可能にするだけでなく、標本の取り扱いにおいて高い精度を誇ります。そのため、数個のCTCでも正確に収集でき、高度な技術によって非常に純度の高いデータが得られます。
企業の背景
オンチップ・バイオテクノロジーズは2005年に設立され、がんの早期診断や治療に向けた装置の開発に取り組んできました。住化分析センターは1972年の設立以来、さまざまな分野での分析業務を行なっており、医療やバイオ分野においても重要な役割を果たしています。
お問い合わせ
新しい受託解析サービスについての詳細やお問い合わせは、以下の連絡先までご連絡ください。
TEL: 042-385-0461
E-mail:
[email protected]
TEL (大阪): 06-6202-1801
TEL (東京): 03-5689-1217
E-mail:
[email protected]
この新サービスによって、がん治療の新たな可能性が広がり、患者のQOL向上に寄与することが期待されます。今後の展開に注目が集まることでしょう。