ルチル構造二酸化ゲルマニウム
2023-09-20 21:00:01

世界初!PhantomSVD法によるルチル構造二酸化ゲルマニウム製膜の成功

世界初の試み、PhantomSVD法での製膜



Patentix株式会社は、ルチル構造二酸化ゲルマニウム(r-GeO2)の製膜において画期的な成果を達成しました。これにより、高耐圧かつ高効率のパワーデバイスの実現が期待されています。具体的には、炭化ケイ素(SiC)および窒化ガリウム(GaN)と比較しても、r-GeO2の特徴である大きなバンドギャップが注目されています。

PhantomSVD法の特長



Patentixが開発したPhantomSVD(ファントム局所的気相成長)法を用いることで、安全性やコストパフォーマンスを考慮した製膜が実現しました。この方法は、従来のCVD(化学気相成長)法と異なり、霧状の溶液を用いないため、より安全に結晶成長が可能です。これがr-GeO2エピウエハの開発を迅速に進めるための重要な要素となっています。

成果の発表



2023年9月18日から21日までポーランド・ワルシャワで開催された「European Materials Research Society(E-MRS)」のFall Meetingでは、立命館大学の清水悠吏氏が代表として、この成果を発表しました。特に、低い熱伝導率が問題とされていた酸化物半導体パワーデバイスに対して、優れた放熱性を持つSiCを基にすることで、その課題を克服できる可能性が示されました。

将来の展望



今後、Patentix株式会社と立命館大学は協力して、r-GeO2薄膜の電気特性評価や膜中の欠陥評価を実施し、高品質なr-GeO2エピ製膜技術の進展を目指します。この研究が進むことで、半導体技術のさらなる発展、ひいては市場への影響が期待されます。

具体的な成果物



発表された内容の中では、Si(111)/3C-SiC(111)上に成長したr-GeO2の写真も紹介されており、左端の未成長部は膜厚測定を目的としたマスキングの跡です。このように、実際の成果物も示され、視覚的にも技術の進展を感じさせる内容となっています。

この新たな成果が半導体業界にもたらす影響は大きく、今後の研究に注目が集まります。Patentixの取り組みは、次世代半導体デバイスのフロンティアを切り開く尖兵となることでしょう。

会社情報

会社名
Patentix株式会社
住所
滋賀県草津市野路東1丁目1番1号立命館大学BKCインキュベータ
電話番号
0775-99-1558

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