食品ロス削減を目指す新プロジェクト「食とわ」の全貌
一般社団法人フードサルベージが、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社、株式会社地球Laboとの共同で、2025年1月から食品ロス削減に特化したプロジェクト「食とわ」を始動しました。「食とわ」は、食品ロス削減と新しい食の取り組みをテーマにした共創プラットフォームであり、公式ウェブサイトが1月22日にオープンしました。このプロジェクトは、地域社会や企業との連携を深め、持続可能な社会を実現することを目的としています。
プロジェクトの背景と目的
「食とわ」は、これまで個別で行われていた持続可能な食文化の促進活動の集大成とも言えます。フードサルベージは、2013年から「サルベージ・パーティ®」などのイベントを通じて食品ロスの削減に取り組んできました。また、H2Oリテイリングは2022年から兵庫県で活動する「食品廃棄ゼロエリアプロジェクト」を展開しており、地球Laboは都市型農業を支援する活動を進めています。このように、各社の理念や活動が融合した結果として「食とわ」は誕生しました。
「食とわ」のコンセプト
「食とわ」は、「新しい食べ方や循環の仕組みを一緒に探求しよう」というメッセージを大切にしています。参加者がそれぞれの立場から知恵を出し合い、一緒に活動することで、持続可能な食文化が醸成されることを期待しています。プロジェクト名に込められた「わ」は、「循環」「つながり」「対話」を意味し、全ての参加者が楽しく食の未来を創造していくという思いが反映されています。
主な取り組み
食とわコンポストチャレンジ
家庭で出る生ごみを活用して堆肥化する「食とわコンポストチャレンジ」は、3週間にわたって家庭用コンポストの体験を行うプロジェクトです。生ごみを微生物の力で分解し、地域の緑化活動にも貢献することを目指しています。これまでに420世帯以上が参加し、約1.3トンの生ごみを資源化しました。
Agripoucher®コンポスト
地球Laboが開発した家庭用コンポストバッグ「Agripoucher®」は、持続可能な都市型農業を支える製品です。これにより、家庭内での食品ロスを減少させながら、約7,000世帯・500の教育施設で導入されるなど、環境に配慮した生活が広まっています。
食とわクッキング
「食とわクッキング」では、余剰食材を持ち寄ってチームで料理を作り、食品廃棄物を減らすイベントを行います。このイベントを通じて、食材を大切にする意識を広め、コミュニケーションの場を設けることを目的としています。継続的に様々なクッキングイベントが計画されており、今後も活発な活動が期待されています。
専門家の声
東京農業大学の入江満美准教授は、食と環境の関係について述べています。「おいしい食べ物は私たちに栄養を与え、未来のためにみんなで知恵を出し合うことが必要です。また、地域の絆を深め、持続可能な社会に向けた活動が重要です」と強調しました。
今後の展開
「食とわ」は、公式ウェブサイトやInstagramを通じて、最新情報やイベントを発信し、参加者を募ります。1月25日には阪急オアシス日生中央店にて食とわクッキングが実施される予定で、今後も継続的に地域社会とのつながりを深めていく考えです。
持続可能な未来を築くためのプロジェクト「食とわ」にぜひご注目ください。これを通じて、私たち一人一人が食に対する意識を高め、未来のために行動していくことが求められています。