障がい者と家族が共に楽しむ海の未来を目指して – 新副理事長内藤の挑戦
兵庫県神戸市に存在するNPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト(須磨UBP)は、2017年から「できないをできた!に変える」という理念のもとに活動を開始しました。この団体は、障がい者だけでなく、誰もが楽しめる海辺の環境を提供することを目指しています。最近、当団体に新たな副理事長として内藤さんが加わったことが発表されました。
内藤さんは20万人に一人の難病を抱えていますが、その経験を活かして障がいを持つ方々やその家族を支えるための活動をしています。彼が語る海にまつわる体験は、非常に感動的です。
内藤さんの海との再会
内藤さんは、自身の病気が進行する中でも、幼少期にはアウトドアや海水浴を楽しんでいました。しかし、病名が確定し徐々に活動が制限されるにつれ、海との関わりが薄れていきました。そんな中、「車椅子でも海に入れる」という新聞記事をきっかけに、須磨UBPを知り、再び海に出かけることになりました。最初は乗り気ではなかったものの、実際に海に行くことで懐かしい感覚を取り戻し、その後は多くのイベントやボランティア活動に関わるようになりました。
車椅子も楽しさの一部に
ある夏の日、内藤さんは須磨海岸でボランティアとして活動していました。そこで出会ったのは、車椅子に乗る男の子と彼の母親でした。内藤さんは、「車椅子でも海に入れる」と声をかけると、母親は感極まって涙を流しました。その姿を見て、内藤さんは自分の存在意義を再確認し、今後も多くの人々の支えになりたいと強く思いました。この瞬間が、彼の新しい使命を育むきっかけとなったのです。
その先のビジョン
内藤さんは、「車椅子だからできない」という考え方ではなく、「車椅子だからこそできること」という視点を提案しています。そして、自身の経験をもとに、他の障がい者やその家族が楽しい日々を送るための手助けをしようと奮闘しています。彼は、「できない」というネガティブな感情を「できた!」というポジティブな体験に変えていくことが大切だと述べており、その実現に向けた挑戦を続けています。
今後の取り組み
須磨UBPは全国各地での活動を強化し、2024年には新たに「出張未来チケット」という支援プランを発表する予定です。このプランは、障がいを持つ子どもたちが修学旅行や学校行事に参加できるための支援を企業からの寄付を通じて実現するものです。これまで自費で行っていたサポートを持続可能なモデルに移行し、さらなる支援の拡大を目指しています。
内藤さんは、今後も多くの笑顔を見られるよう、さまざまなチャレンジを続けていく意向を示しています。その結果、誰もが楽しめる居場所を創出していくのでしょう。
結論
「できない」を「できた!」に変える、須磨ユニバーサルビーチプロジェクトの取り組みは、すべての人々にとってのインクルーシブな社会の実現に寄与しています。内藤副理事長の新たな挑戦が、より多くの障がい者やその家族に希望を届けることを期待しています。