EDGEMATRIXの挑戦
2019-08-29 10:30:13
新たなエッジAIの未来を切り拓くEDGEMATRIXの挑戦と協業
EDGEMATRIX株式会社が、日本のAI業界に新たな風を吹き込もうとしています。2019年に設立された同社は、米国Cloudianからスピンオフし、NTTドコモ、清水建設、日本郵政キャピタルといった大手企業からも資金を調達。エッジAIの活用に特化した事業を展開しています。エッジAIとは、データ生成現場、つまり「エッジ」でのリアルタイムAI処理を指し、特に高精細映像や大量データ処理において、その利点を発揮します。
近年、企業はデータをクラウドに依存する傾向が強まり、その影響として通信の遅延やコストが問題となっています。さらに、センシティブなデータを外部に出すことができない環境も少なくありません。このような課題を解決するため、EDGEMATRIXは「Edge AI Box」というエッジAIデバイスを開発しており、これは深層学習に基づく高速計算処理を実現します。小型でありながら高性能なこの装置は、設置が容易で、さまざまな現場での利用が期待されています。
また、EDGEMATRIXは「エッジAIプラットフォーム」という新たな管理システムも提供しており、これによりAIの統合管理が可能になります。デバイスの状態を可視化したり、現場からのデータを一元管理することで、AIソリューションの導入が容易になります。2020年には試験サービスを開始し、同年中に商用サービスも展開予定です。これにより、より多くの企業がエッジAIの恩恵を受けられるようになります。
さらに、EDGEMATRIXはエッジAIソリューション事業として、実用化に向けたサポートを行っています。これにより、AIを導入したい企業は、すでに成功した実績に基づいたソリューションを享受できるようになります。例えば、交通量の計測や広告効果の分析など、さまざまな用途でAIを活用した事例を持っています。こうした経験は、他の企業がAIを実用化する際の大きな助けとなるでしょう。
EDGEMATRIXの代表取締役社長である太田洋氏は、「エッジAI事業のビジネスモデルは日本のモバイルコンテンツビジネスをヒントにしている」と述べています。新たなビジネスパートナーとともに、活気のあるサービスを創造し、AIを「身近なもの」として人々の生活を豊かにするという目標を掲げています。
この新たな企業は、今後、日本におけるデジタルトランスフォーメーションにおいても重要な役割を果たすと期待されています。特に、5Gの普及に伴い、エッジAIはさまざまな産業に革命をもたらす可能性があります。これからの展開に注目が集まる中、EDGEMATRIXがどのように新たな市場を切り開いていくのか、大きな期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
-
EDGEMATRIX株式会社
- 住所
- 東京都渋谷区渋谷2丁目11番6号 ラウンドクロス渋谷6F
- 電話番号
-
03-6418-6466