古民家で葛製造体験ができる宿泊プランの販売開始

福井県・熊川宿での葛製造体験

福井県の美しい自然に囲まれた熊川宿は、古民家を改修した宿泊施設「八百熊川」があります。この宿は「質素という贅沢」をテーマにしており、宿泊客には落ち着いた環境で過ごす時間を提供しています。ここで新たに提供が始まる宿泊プランが「熊川葛寒晒し弟子入りステイ」です。このプランは、伝統的な葛製造の工程を実際に体験しながら、地域の特産物を楽しむことができる内容になっています。

熊川葛の魅力

熊川名物である「熊川葛」は、江戸時代から続く伝統的な製法で生産されています。その特長は、純度100％の本葛が作られることにあり、料理人たちにも愛されている希少な食材です。一般市場には流通しにくいため、手に入りにくい熊川葛を宿泊プラン参加者は間近で体験できるのが大きな魅力です。

宿泊プランの詳細

「熊川葛寒晒し弟子入りステイ」は2025年1月31日から2月2日までの2泊3日で行われ、宿泊料金は税込で75,000円からのプランが用意されます。この宿泊プランでは、葛踏みや水替え作業の体験、さらには葛料理の調理体験も含まれています。また、地元の方々との交流を通じて、地域の文化についても学べる貴重な機会です。

滞在スケジュール

- 1日目 : 熊川宿に集合後、熊川葛についてのレクチャーを受け、その後粉砕工程の見学をします。夕食には熊川の郷土料理「熊川おもてなし膳」が用意されます。
- 2日目 : 朝食後、葛踏み体験を行い、その後は葛料理を作る体験に挑戦。昼食は参加者全員で一緒に味わいます。午後は水替え作業や自由時間があり、希望者には夕食にすき焼きのオプションもあります。
- 3日目 : 朝食の後、チェックアウト前に作業したものを振り返り、お土産として熊川葛本葛粉をプレゼントされます。

日帰り見学体験も実施

このプランとは別に、2025年1月18日には1時間の「日帰り見学体験」も実施され、こちらは参加費が2,500円で熊川葛の製造過程を見学後、葛湯を楽しむことができます。こちらも予約が必要です。

地域の知恵と伝統

「八百熊川」は、古民家の温もりを感じる宿泊施設として、現代の人々に地域の文化や食を伝えています。また、熊川葛振興会は、葛の生産に関わる後継者育成にも力を入れており、伝統技法を守り続けています。これらの取り組みは、単なる観光地の紹介にとどまらず、地域を支える「人」と「環境」の関係性を深める役割も担っています。