令和6年通信利用動向調査が示す日本の通信事情とは?

令和6年通信利用動向調査が示す日本の通信事情



日本の通信環境は日々進化していますが、令和6年8月末に実施された「通信利用動向調査」の結果がこの現状を浮き彫りにしました。本調査は、世帯及び企業における情報通信サービスの利用状況を把握するため、毎年行われているものです。

スマートフォンの普及状況



調査によると、世帯におけるスマートフォンの保有割合は90.5%で前年とほぼ変わらず、一方で個人の保有割合は増加傾向にあり、ついに80%を超えました。対照的に、テレビの保有率は減少の一途を辿っており、スマートフォンとほぼ同じ割合に達しています。このことは、私たちのメディア消費がどのように変化しているのかを示しています。

インターネットの利用目的



インターネット利用者の中で最も多い目的は、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で、その利用割合はなんと81.9%に達しました。特に6〜12歳の子供たちにおいては「動画投稿・共有サイトの利用」が目立つ一方、50歳以上の世代では「電子メールの送受信」が主流です。このような年代別のデータは、世代ごとのオンライン活動の違いを浮き彫りにしています。

テレワーク状況の変化



また、テレワークを導入している企業の割合は前年に比べて減少し、47.3%となりました。導入目的としては「新型コロナウイルス感染症への対応」は減少している一方で、「ワークライフバランスの向上」や「業務の効率性向上」が重視されていることが明らかになりました。新たな働き方に対する意識の変化が感じられます。

クラウドサービスの普及



クラウドサービスを利用する企業は8割以上に達しました。給与や財務会計、人事、さらにはスケジュール共有といった用途での利用が増加しており、実際に利用の効果を実感している企業は88.2%に達しています。この結果は、企業におけるクラウド技術の重要性を物語っています。

インターネット利用時の不安感



一方で、インターネット利用者の約7割が何らかの不安を感じていることがわかりました。特に13〜39歳の若年層では、不安感の増加が顕著です。この点は、サイバーセキュリティやプライバシーに対する意識の高まりを示唆しています。

調査の経緯と方法



通信利用動向調査は、全国を対象とし、20歳以上の世帯主およびその構成員、さらに常用雇用者規模100人以上の企業を対象に行われています。この調査は1990年から実施されており、平成22年からは都道府県別でも行われています。世帯調査に関しては、今回39,361世帯を対象に行われ、40,592世帯を対象としたうち、実施率は38.9%でした。

まとめ



令和6年通信利用動向調査は、日本における情報通信環境の現状を多面的に示しています。スマートフォンやクラウドサービスの普及、テレワークの導入状況など、私たちの生活に密接に関連する情報がいくつも得られました。これらのデータを基に、さらなる利便性向上と安全性確保が求められる時代になっていくでしょう。

今後の通信サービスや技術の進化に注目しつつ、私たちの生活に与える影響を考えていきたいものです。

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